建築家・納谷学が手掛けた天井の高さが特徴的な、家族のつながりを豊かにする住まい「番田の住宅」

個人住宅の設計を中心に、商業施設や店舗、集合住宅などこれまで200軒以上の作品を生み出している「納谷建築設計事務所」代表、建築家・納谷学。建築家としての活動の傍ら、関東学院大学や芝浦工業大学で講師としても活躍しています。

納谷建築設計事務所が手掛けた「番田の住宅」は、家族の距離感を日常の中で無意識につなぐことを考えて作られ、家族のコミュニケーションを豊かにし、日常をより豊かにしてくれる住まいです。

モダンなデザインの外観「番田の住宅」

神奈川県相模原市に建てられた「番田の住宅」。オーナーの実家の敷地内に、息子夫婦の戸建てを建てることになり、実家と敷地を分筆して建てられました。

グレートと白を基調とした外観は、モダンな印象を与えています。

「番田の住宅」の敷地は実家の奥のため、旗竿敷地で竿の長いに敷地形状です。敷地南側の隣地は空地ですが、将来隣家が立った時のことを踏まえ、リビングを旗竿敷地の旗の中央付近に工夫されました。

玄関ドアのすぐそばにあるテラスは柔らかな印象を与える木材が取り入れられ、ナチュラルで優しい印象に仕上がっています。

玄関を開けると、広々とした土間スペースが広がります。さらに、ドアの奥には広々としたシューズクローゼットを完備。シューズクローゼットと玄関のスペースにドアを設けることで、来客時にも安心です。

天井の高さが特徴的な開放感のあるLDK

こちらは、天井の高さが特徴的な明るく広々としたLDKです。リビングは、家族が必ずリビングを通ってそれぞれの個室や諸室に移動するようにできるように、リビングを中心に諸室が囲う工夫がされました。

LDKは、天窓を採用することによって、自然光が室内をやさしく照らし、明るさと開放感を演出しています。そして天窓には、通気性も高くなり換気効果にも期待できるメリットが。

ルーバーを用いたテラス

そして、LDKの横には、お外の時間を充実させるテラスが完備されています。さらに木製のルーバーを取り入れることによって、温かみのある雰囲気をプラスしつつ、木材の床と空間を統一しています。

天気の良い日には、読書をしたり、作業をしたりと、有意義な時間を過ごすことができそうです。テラスからLDKの様子を伺えるので、いつでも家族のつながりを感じることができます。

小さがりのキッチン

こちらは、リビングから小さがりに設けられたキッチンです。

リビングと同じ空間にあるにもかかわらず、段差があることにより、開放感のあるまま緩やかに空間を分けることができます。

キッチンは対面型を採用。リビングにいる家族との会話を楽しみながら、作業をすることができます。また、シンク、コンロ、調理スペースと、動線が非常に効率的で、スムーズな作業が可能です。

家族の気配を感じながら過ごす2階部分

リビングから階段を上がった2階部分も、明るい空間が待ち構えています。

そして2階からは、1階のLDKを眺めることができるので、1階にいる家族の気配を感じながら、“家族の繋がり”を感じられることも嬉しいポイントです。

2階は、そのまま屋上に出ることができるので天気の良い日はアウトドアも楽しめます。

そして洋室は、自然光をたっぷり取り入れることができる明るい空間なので、家族の誰が使用してものびのびと過ごすことができそうです。

ホワイトを基調とした清潔感のあるお手洗い

お手洗いは、清潔感のあるホワイトを基調とした仕上がりに。お手洗いに手洗いスペースがあることによって、使用後すぐに手が洗えるので、衛生的であり来客にとっても便利です。

天井の高さが特徴的な、家族のつながりを豊かにする住まい「番田の住宅」

天井の高さが特徴的で、家族が必ずリビングを通りそれぞれの個室や諸室に移動するように工夫された「番田の住宅」。家族の距離感を日常の中で無意識につなぐことを考えられて作られたこの住まいは、家族のコミュニーケーションを豊かにし、家族のつながりを感じられる日常を過ごすことができるでしょう。これから家づくりをする方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。