安藤忠雄による自然と建築が織りなす風景が魅力的な泊まれる美術館「ベネッセハウス・オーバル」

前編:安藤忠雄が手がけた瀬戸内海と直島の自然と建築の融合を目指した空間「ベネッセハウス・ミュージアム」

「ベネッセハウス オーバル」は、香川県直島に建つ「ベネッセアートサイト直島」に属する宿泊施設の一部であり、建築家・安藤忠雄が手掛けた建築作品です。この施設は、宿泊者のみがアクセス可能な特別な空間として設計されており、アート・建築・自然が調和する場所となっています。「オーバル」という名称は建物の形状から名付けられ、安藤忠雄の特徴であるコンクリートの質感と、幾何学的なフォルムが際立つデザインが施されています。

自然との一体感を追求した設計

ベネッセハウスオーバル

ベネッセハウス・オーバルは、直島の丘陵地帯の高台に位置し、宿泊者は専用のケーブルカーでアクセスします。

ベネッセハウスオーバル

高台からは、瀬戸内海を一望できる絶景が広がり、周囲の自然環境が建築と一体化した空間を生み出しています。

ベネッセハウスオーバル

安藤忠雄の設計思想において重要な「自然との対話」が、この建築でも見事に具現化されています。

ベネッセハウスオーバル

施設全体が周囲の風景と調和し、直島の豊かな自然を背景に、訪れる人々に特別な静けさと癒しを提供します。

幾何学と光の遊び

ベネッセハウスオーバル

オーバルの建築は、その名の通り楕円形の中庭を囲むようにデザインされています。この楕円形のフォルムは、安藤忠雄の象徴ともいえるミニマリズムと幾何学的な設計アプローチを反映しています。

ベネッセハウスオーバル

中庭には水が張られており、静かな水面が空や周囲の自然を映し出します。

ベネッセハウスオーバル

この「水鏡」の効果により、建物全体が動的な印象を与えながらも、落ち着いた雰囲気を保っています。

ベネッセハウスオーバル

コンクリート打ち放しの壁面は、シンプルで力強い美しさを持ち、安藤忠雄の建築デザインの真髄を感じることができます。

宿泊者だけの特別な空間

ベネッセハウスオーバル

内部空間は、極限まで無駄を排除したシンプルなデザインが特徴です。コンクリートとガラスを多用し、瀬戸内海の風景を最大限に取り込む設計がなされています。

ベネッセハウスオーバル

客室からは全て、オーバルの中庭や海の景色を楽しむことができ、まるで風景そのものがアート作品であるかのような体験を提供します。

ベネッセハウスオーバル

また、室内には数多くの現代アート作品が展示されており、宿泊者はこれらの作品も鑑賞することができます。

ベネッセハウスオーバル

アートと建築、自然が融合したこの空間は、安藤忠雄の「生活とアートの共生」というテーマを象徴するものとなっています。

自然、建築、アートが織りなす特別な体験

「ベネッセハウス・オーバル」は、安藤忠雄が直島の自然環境を最大限に活かしながら設計した、特別な建築作品です。この場所では、建築が単なる居住空間にとどまらず、アートや自然と一体となることで、忘れられない体験を提供します。香川県直島が誇る文化的ランドマークとして、瀬戸内国際芸術祭やアート巡りの中でも際立った存在感を放つスポットです。

ベネッセハウス・オーバル

URL:https://benesse-artsite.jp/stay/benessehouse/oval.html
住所:〒761-3110 香川県香川郡直島町宮ノ浦3419 京の山3419

後編:安藤忠雄による、建築と美食の調和を目指した空間「ベネッセハウス・ミュージアムレストラン・日本料理 一扇」(2月25日 公開予定)