座りながら動く?「アクティブシッティング」の思想でつくる健康にいい椅子とは

テレワークやフリーランスとしての働き方が普及した中、オフィスではなく自宅のダイニングやリビングで作業をしている方も多いのではないでしょうか。とはいえ、おうちでの仕事はなかなか慣れないし、集中力が続かないものですよね。

そんな時に見直したいのが今、あなたが座っている“椅子”。実は一日平均14時間ほど座る生活をしているといわれる現代人。そんな私たちが常に体を預けている椅子は、姿勢はもちろん集中力にも影響を与えているんです。おうちでの作業やリラックスタイムにも、ぜひ自分のライフスタイルにフィットする椅子を見直してみませんか。

座っているだけなのに、実は身体は疲れている?

「座る」というと、特別な力を要することなく簡単なものなのに、長時間座っていると疲れるものですよね。その理由はその間の姿勢、ずっと「L字型」の形であることにありました。

L字型というのは、腰のところで体を折り曲げるため、身体にとって負担がかかる姿勢なのです。L字の姿勢をとり続けると腎臓の血流量が約10%落ちます。腎臓には尿を作る働きがあり、ここで血流が滞ると尿が出にくくなります。長時間座っている間に、意外とトイレに行かなくても良いのはそのためです。

ところが、長時間排尿しなければ、細胞のサビで生じた老廃物である疲労物質は体外に出ていかないため、疲労感がどんどん強くなるのです。

血流が滞らないようにするには、ずっと座りっぱなしにせず、少しでも良いので身体を動かすことが必要。例えば、1時間に1回立つだけでも脚の筋肉が伸縮し、血管の圧迫と開放が交互に行われることで、下に降りてきた血流が押し返されて上に上がっていきます。それによって、老廃物が血液中を流れるようになり、最終的に尿として体外に排出されるのです。

座りながら動く?”アクティブシッティング”とは

長時間の作業でも疲れないためには、その間に体を動かすことが必要。とはいえ、定期的に立ったりストレッチを行うのは手間だしつい忘れてしまいがち。そんななかで生み出されたのが“アクティブシッティング”というアイディア。

この”アクティブシッティング”とは、健康に良い椅子を開発するノルウェーにあるヴァリエール社が提唱したのが始まり。ヴァリエール社の中心となる考え方はとてもシンプル。

それは、動きたいという身体の自然な欲求をかなえ、その上で自然な姿勢を保つことのできる椅子を作ること。その為には筋肉が動きやすく緊張を与えないことが大切。筋肉は動かすことが必要でそれにより鍛えられます。呼吸も促進されることで血の巡りもよくなり、それにより集中力が増すことで、健康で快適な暮らしが実現できるのです。

”健康のための椅子”を目指し人間工学を追求するデザイナー

VARIER のチェアの数々をデザインしたのはノルウェーのデザイナー、ピーター・オプスヴィック氏。彼はこれまで、身体がより自然な姿勢で座る事のできる椅子や、高さが成長に合わせて変えられる椅子など、従来では見られなかった座り方の椅子をデザインしました。人間工学を取り入れた椅子は、ノルウェーをはじめ世界各国のデザイン賞を多数受賞しており、世界の数多くの国で人気を得ています。

健康な毎日は”椅子”から生まれる

『背骨について考えると、まっすぐに立った時にできる自然に湾曲した状態が、私は一番良いと思う』

健康を第一にチェアのデザインを行うデザイナー、ピーターの哲学が具現化されたVARIERのチェア。おうちで過ごす時間が増えた今だからこそ、改めて椅子を見直すのも良いかもしれません。

https://www.varierfurniture.com/en_jp/