美しいレザーとスチールロッドを身にまとう、バタフライチェアの愛称でも知られる「BKFチェア」
現在、スウェーデンの「cuero」社から発売されている「BKFチェア」をご存知だろうか。
少しラグジュアリーな空間や、ヴィンテージのテイストをさりげなく入れるようなインテリアに採用されることも多く、最近は雑誌などでも目にしたこともある方も多いはず。
「BKFチェア」はバタフライチェアの愛称でも知られている。
1950年代から60年代に大ヒット
BKFチェアはアントニオ・ボネットとフアン・クルチャン、ホルヘ・フェラーリ=ハードイの3人のアルゼンチン出身のデザイナーによってデザインされ、それぞれのイニシャルからBKFチェアと名付けられた。3人はモダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエの下で働いた経験があるが、師匠であるル・コルビュジエとは異なる方向性でこのBKFチェアをデザインしたことが感じられる。1938年に発表されたBKFチェアは、イギリスのエンジニアであるヨゼフ・フェンビィがデザインした椅子からインスピレーションを得ている。
発売以来、特に若者たちに支持されて1950年代から60年代に大ヒット。同時期に活躍したイームズ夫妻によるデザインの椅子にも勝るとも劣らない人気を誇った。当時のメーカーであるアメリカのノール社では、500万脚もの数が製造されたと言われている。
美しいレザーと細いスチールロッドを身にまとう
現在BKFチェアは、1987年に設立されたスウェーデンのCuero社にが製造。レザーやキャンバス生地などを扱うファッションブランドとして出発したCuero社のノウハウが詰まった椅子と言える。
座面には、大自然の中で放牧で育てられた牛の革を、化学薬品を使用しない植物から採れるタンニンでなめし(乾燥・劣化を防ぐ皮の加工)ているハイエンドな”PAMPA”レザーを使用。使い込むほどに風合いが増す、経年変化を楽しむことのできるレザーだ。
BKFチェアを支える細いフレームは、無駄のないモダンな構造が美しく、中空パイプではなくスチールロッドを使用し強度を確保。現在は、ユーザーの手によってフレームを解体・組立できるノックダウン方式になっているため、持ち運びも容易。好きな場所に持って行って寛ぐことができる椅子だ。
BKFチェアは、MoMA(ニューヨーク近代美術館)にも所蔵されているタイムレスなアイテム。
デザインの美しさもありながら経年劣化も楽しめ、持ち運ぶことができる機能性もあり実用的だ。インテリアコーディネートに欠かせない椅子としても、屋外に持ち出して寛ぐ用途にも最適だ。
Via : http://royal-furniture.co.jp/product/furniture/timeless_modern/bkf_chair/