「casa amare」が目指す「家とともに100年の続く暮らし」を実現するための家づくり。

無機質な物質や道具は、人が使うことにより息吹が吹き込まれ本来の持ち味を生かすことができる。

住宅も同様、そこで人々が生活を営んでこそ、生きる家だ。
家とともに人々が100年暮らせる家・生活を営める家造りとはどんなものなのか。
casa amareはその答えを知っていた。

約束事の中から生まれる美しさ。

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日本の、茶道・華道・歌舞伎・落語といった伝統文化の世界には、必ず守るべき「約束事」がある。
その「約束事」は、何かを縛るためのものではなく、その世界観を表すための「規範」のようなものだ。

もちろん、長い歴史の中で淘汰されたものや、見直されものもある。しかし、この「規範」があったからこそ、受け継ぐ者にとっての筋道(道しるべ)を与え、次の世代に受け継ぐことができたのだ。自由は不自由の中で生まれるように、極端なことをいえば、自由な発想はある程度の縛りのなかでこそ大輪の華を咲かせる。

建築においても同じことが言えるだろう。何を規範として、軸をおき、何を支え(寄り添い)家を造るか。

casa amareが一貫している規範とは「日本の美しさ」だ。
例えば、casa amareが採用している〝切妻〟の屋根も、切妻だったら何でもいいわけではない。
厳密な屋根の勾配(傾き)や、軒の出の長さなのだ。
間取りが変わったからといって勾配が変わることなどあっては、「美しい角度とは?」の定義が崩れてしまう。

三×五間から、三×六間、三×七間といったように一辺の長さは固定したままで、一辺が伸びてゆく。こうすることで切妻の美しさが保たれる。
casa amareは、家のサイズが大きくなっても、この美しい屋根の姿を失わないように考えられている。

 

「自由」な間取りの中にある機能性。

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casa amareには、「美しさ」に重点を置くために、「約束事」=「規範」がある。

しかし、家のなかの間取りは、かなりの自由度を設けている。
部屋の間取りからはじまり、水まわりのレイアウトや吹き抜けを設ける場所も思いのままだ。

間取りの可変性が高いことに加え、長寿命を誇る構造躯体、メンテナンス費用を極力軽減する部材、経年変化を楽しむことができる建材など、casa amareという家の寿命は100年単位で考えてもらってもいいだろう。また、単にスペックだけで長持ちする家とは異なり、「暮らし」にもっとも比重をおいて作られている、受け継がれる造りなのだ。

そこで暮らす人数や住まい方の変化に対応しやすい家は、その時代、時代に応じた豊かな生活設計が可能だ。

例えば、フリースペースは、子育て中は子供達の学習スペースや寝室にしたり、ダイニングスペースと対面式だったシンクを壁側に配置したことで、キッチンに広い空間をつくり、大きめの作業テーブルをレイアウトして料理を大いに楽しんだり、縁側や土間といった内と外とが繋がる空間を構成することもできる。その自由度の高い、子供からお年寄りまでが居心地よく暮らせる家は、建物のスペックだけでなく、「家」という人が暮らす空間として100年受け継がれることだろう。

 

現代にフィットする「日本美」のある家造り。

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現在、日本の家屋の寿命は30年だと言われている。

その要因は数々あるが、本当に美しいものなら人は簡単には壊したりはしないだろう。
本当の美を備え、時が経るごとにその美しさが増していくことは、古い町並みを歩けば容易に体感できる。
そうした発想から、casa amareが一貫して、「日本の美しさ」に確固たる考えを持ち、家とともに100年暮らせるよう工夫を凝らしてきた。

美しさの約束事という大枠はあるものの、その中に住む人々の年齢も、生活スタイルも、家族構成も今の時代は様々だ。そんな現代の私たちの暮らしにもフィットしかつ、普遍的な「日本美」と、「家で快適に暮らす」ということはどんな事かを提唱してくれているように感じる。

 

そしてそれらが、これからの日本の家造りの基盤になってゆくことは間違いない。
「日本の美しさ」が100年続く家の基盤を作るのだ。