草間彌生の赤かぼちゃとともに、SANAAが手掛けた人と島、アートをつなぐ直島の玄関口「海の駅・なおしま」

「海の駅・なおしま」は、瀬戸内国際芸術祭や直島を訪れる観光客にとって最初の接点となる場所で、カフェや待合スペース、観光案内所、イベントホールなどが配されています。この施設は建築ユニットSANAA(妹島和世+西沢立衛)の手によって設計され、SANAAならではのシンプルで流動的な建築表現が反映されています。ゆるやかな曲線を描く屋根は、瀬戸内海の波をイメージしており、自然と調和した軽やかな印象を与えます。

海とアートを結ぶ玄関口

海の駅なおしま

「海の駅・なおしま」は、旅客ターミナルとしての機能を備え、島と本土をつなぐ重要な拠点です。

海の駅なおしま

SANAAらしいシンプルで洗練されたデザインは、訪れる人々に島の穏やかな空気感を感じさせるだけでなく、直島がアートの島であることを象徴する存在ともなっています。

海の駅なおしま

屋根は軽やかに浮かぶような構造で、訪れる人々を柔らかく迎え入れるようなデザインが施されています。また、開放的な空間設計により、海風や陽光が内部空間に届き、島の自然との一体感が感じられる場所となっています。

草間彌生の「赤かぼちゃ」が迎える港

赤かぼちゃ

海の駅・なおしまの近くに設置されている草間彌生のアート作品「赤かぼちゃ」は、直島のアイコン的存在です。

海の駅なおしま

このポップで鮮やかな作品は、訪れる人々に強烈なインパクトを与え、直島でのアート体験の始まりを予感させます。赤かぼちゃは単なる観光スポットではなく、現代アートと島の文化の融合を象徴しています。

2015年5月就航の新造船「なおしま」

海の駅なおしま

「海の駅・なおしま」は直島と周辺の地域を結ぶ交通拠点でもあります。

海の駅なおしま

その中でも、2015年5月に就航した新造船「なおしま」は、直島と本州をつなぐ重要な役割を果たしています。

海の駅なおしま

この船は、快適さとデザイン性を兼ね備えており、移動中から直島らしいアートと自然の融合を感じられる工夫がなされています。新造船の導入により、島へのアクセスはさらに便利になり、多くの訪問者を迎える玄関口としての役割を強化しました。

瀬戸内国際芸術祭のハブとしての役割

海の駅なおしま

建築内部には、観光案内所や待合スペースが設けられています。内装もシンプルでありながら、柔らかな曲線や自然光を活かしたデザインが特徴です。

海の駅なおしま

外部には広場のような空間が広がり、訪問者が一息つける場を提供しています。この広場は、直島で開催される「瀬戸内国際芸術祭」や島のイベントの際に、多目的な用途で利用されることを想定して設計されています。施設全体が海やアート、そして人々をつなぐハブとして機能しているのです。

瀬戸内海と直島を体現する建築

「海の駅・なおしま」は、単なる施設ではなく、直島の玄関口として島全体の体験を象徴的に表現した建築です。SANAAのデザインにより、自然と建築、アートが一体化したこの場所は、訪れる人々に「アートの島」直島の魅力を感じさせる出発点となっています。単なる交通の拠点を超え、直島を訪れるすべての人々にとって最初のアート体験を提供する重要なスポットです。

海の駅なおしま

開館時間:6:00~20:30
URL:http://www.town.naoshima.lg.jp/about_naoshima/shisetsu/seastation.html
住所:〒761-3110 香川県香川郡直島町2249番地40