SANAA(妹島和世+西沢立衛)が、2025年王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤル・ゴールド・メダルを受賞!

約150年に及ぶ歴史を持つ、王立英国建築家協会(RIBA)から優れた建築家に対して与えられる賞「王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤル・ゴールド・メダル」。建築分野における長年の功績を称えるもので、2025年、妹島和世+西沢立衛による建築ユニットSANAAが受賞しました。

過去の受賞者には、フランク・ロイド・ライト(1941)、ル・コルビュジエ(1953)、アルヴァ・アアルト(1957) 、チャールズ&レイ・イームズ(1979) 、ピーター・ズントー(2013) 、ザハ・ハディッド(2016) など、錚々たる面々が名を連ねています。日本人では、丹下健三(1965)、磯崎新(1986)、安藤忠雄(1997)、伊東豊雄(2006) に続いての受賞となりました。

妹島和世+西沢立衛による建築ユニットSANAA

SANAA

SANAAは、日本の建築家・妹島和世と西沢立衛によって設立された建築ユニットです。1995年に結成され、国内外で数多くの革新的な建築を手がけています。2010年にはプリツカー賞を受賞、2022年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞しており、今回、王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤル・ゴールド・メダルを受賞したことにより、世界的な建築賞を全て受賞したこととなりました。

SANAAの特徴は、ミニマルなデザイン、透明性、軽やかさ、建築と周囲の環境、人々との関係を重視した設計を行っていることです。代表的な建物としては、日本の「荘銀タクト鶴岡」、フランスの「ルーヴル・ランス」、イタリアの「ボッコーニ大学の新キャンパス」などが挙げられます。

受賞のポイントについて

SANAA

今回の受賞にあたって、RIBAの会長であるムイワ・オキ氏は以下のようにコメントを残しています。「SANAAは、ファンクショナリティーとエレガンスを両立させた建築を一貫して作り続け、控えめながらも実践と理論における影響力を示してきました。ユーザー中心で持続可能な設計に対する揺るぎない取り組みは、建築環境の未来に向けた一つの基準を確立しています。彼らの作品は、喜びを呼び起こし、帰属意識を生み出し、環境と私たちを結びつける建築の力の永続的な証となっています」と評価しました。

SANAAは、「建築をつくることは境界をつくり出すのではなく、周囲の環境、自然、そしてお互いとの関係を深めることに役立つ」ということを信条に活動をしており、「シンプルで軽やか、そしてエレガントな作品で、建築界を席巻する新たなスタイルを構築した」と評価され、今回受賞へと繋がったのです。

ヨーロッパ的建築の常識を超えた「薄くて、軽くて、透明」であるSANAAの建築。世界建築史に深く名を刻むことになった認証となりました。

SANAAの美しい建築はこちら:プリツカー賞受賞の妹島和世と西沢立衛の建築家ユニットSANAAの美しい建築10選!

妹島和世+西沢立衛による建築ユニットSANAAが、2025年王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤル・ゴールド・メダルを受賞!

世界的に評価を得て、今回、王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤル・ゴールド・メダルを受賞した、妹島和世+西沢立衛によるSANAA。SANAAの作品は、建築の枠を超え、都市のあり方や人々の生活に新しい視点をもたらしています。今後も、世界中で注目されること間違いありません。