建築家・坂倉準三による建築・旧上野市庁舎がホテル「泊船」として再生し、2025年夏開業予定!

モダニズム建築の巨匠、坂倉準三が設計した旧上野市庁舎が、新たな命を吹き込まれます。 三重県伊賀市の中心部に位置するこの歴史的建造物は、2025年夏、全19室のブティックホテル「泊船」として生まれ変わる。坂倉準三の「建築は生きた人間のためのもの」という思想が息づく空間は、訪れる人に安らぎと感動を与えるでしょう。

「泊船」は、単なる宿泊施設にとどまらず、地域住民と観光客が交流できる場として、また、伊賀の文化に触れることができる拠点として、地域に根ざした活気あふれる空間となります。

坂倉準三の思想が息づく、歴史的建造物の再生

三重県伊賀市旧庁舎
Photo: Yuma Harada

モダニズム建築の巨匠、坂倉準三が設計した旧上野市庁舎。この歴史的建造物が、2025年夏、ホテル「泊船」として新たな命を吹き込まれます。三重県伊賀市の中心部に位置するこの建物は、坂倉準三の建築群の中でも特に重要な位置を占めていました。その特徴は、単なる行政機関の建物にとどまらず、市民に開かれた、いわば街の社交場のような役割を果たしていた点にあります。

三重県伊賀市旧庁舎
旧上野市庁舎 建築家・坂倉準三が設計し、1960年代に完成。文化的な価値を訴えて保存・活用運動が起こっていた。

坂倉準三は、建築は人間のためのものという信念を強く持っていました。彼の建築は、単に機能的なだけでなく、そこに暮らす人々の心に働きかけ、豊かな生活を促すことを目指していました。旧上野市庁舎も例外ではなく、市民が気軽に立ち寄り、交流できるような空間が設計されています。例えば、庁舎の広々としたロビーは、市民イベントや展示会などに利用され、活気に満ちていました。

三重県伊賀市旧庁舎
Photo: Yuma Harada

今回の再生プロジェクトでは、この建物の持つ歴史的価値と、坂倉準三の建築思想を最大限に尊重しながら、現代に合った新たな空間へと生まれ変わらせることが目指されています。ホテル「泊船」は、単なる宿泊施設にとどまらず、地域の文化や歴史に触れることができるような、魅力的な空間となることが期待されています。

地域と共生する新たな空間で「泊船」が目指すもの

泊船

ホテル「泊船」は、地域と共生する新たな空間を目指しています。このホテルは、地元の文化や歴史を体験できるような、ユニークな滞在を提供します。例えば、客室のデザインは、坂倉準三の建築思想を反映しつつ、現代的な要素も取り入れることで、過去と未来が融合したような、洗練された空間となっています。

三重県伊賀市旧庁舎
Photo: Yuma Harada

ホテル「泊船」は、単なる宿泊施設ではなく、地域の人々にとっての新たなコミュニティの場となることを目指しています。宿泊客だけでなく、地元の人々も気軽に立ち寄れるような、開かれた空間を目指していきます。

建築と人をつなぐ再生プロジェクトへのこだわり

三重県伊賀市旧庁舎
Photo: Yuma Harada

ホテル「泊船」の再生プロジェクトは、建築と人とのつながりを再構築することを目指しています。このプロジェクトには、多くの専門家が携わっており、それぞれの分野で高い技術と経験を持っています。建築設計は、現代的な建築設計事務所「MARU。architecture」の高野洋平氏と森田祥子氏が担当しています。彼らは、坂倉準三の建築思想を深く理解し、現代の建築技術と融合させることで、このプロジェクトを成功に導くべく尽力しています。

三重県伊賀市旧庁舎
Photo: Yuma Harada

また、このプロジェクトは、地元の住民や関係機関との連携も密に行われています。地域の歴史や文化を尊重しながら、新しい価値を生み出すために、様々な意見交換が行われています。ホテル「泊船」は、、地域全体を活性化するための、重要なプロジェクトなのです。

建築と人、そして地域が一体となるホテル「泊船」

坂倉準三の建築思想を継承し、旧上野市庁舎という歴史的建造物を再生したこのプロジェクトは、地域活性化の一端を担うものとして期待されています。「泊船」は、宿泊客に快適な滞在を提供するだけでなく、伊賀の歴史と文化に触れる機会を提供。このホテルは、建築と人、そして地域が一体となる新たな空間として、多くの人々に愛される場所となるでしょう。

泊船(はくせん)

URL:https://hakusen-iga.com/
所在地:〒518-0873 三重県伊賀市上野丸之内116
オープン予定:2025年夏