6畳のカーゴを組み合わせる「casa cago(カーサ・カーゴ)」は、ミニマルなタイニーハウスも可能な住まい
カーゴと呼ばれるボックスを積み木のように自由に組み合わせて作る平屋造りの建物がある。それがcasa cago(カーサ・カーゴ)だ。この住宅は、居住者の好みで部屋を増やしたり最低限におさえたりできるという自由度の高い造りになっている。casa cago(カーサ・カーゴ)には、居住者を満足させる使用建材やデザインにも特徴があると言われている。
casa cagoとはどんなもの?
casa cagoは、6畳単位のカーゴというブロックを組み合わせた平屋造りの住宅のことである。組み合わせは横1列やコの字型など、力学上問題ない限りいくらでも自由で、好みの形に作り上げられるのだ。リビング・キッチン・ユニットバスという3つのブロックだけでも住居として十分成立することから、ミニマルなタイニーハウスに住むという暮らし方を実現できる。最低限度の持ち物だけで暮らしたいと考えるミニマリストには最適な住居だと言えるかもしれない。個人のライフスタイルに合わせた組み合わせが可能なのだ。
コスパとデザイン性が優れたcasa cago
casa cagoはその組み合わせにおいて自由度が高いだけではない。同一タイプのカーゴを組み合わせるので、使用建材の規格が統一され、大量生産によるコストダウンが可能である。平屋造りのため、階数が増えて耐震性といった力学上の問題が生じる心配もなく、どんな形の組み合わせでもデザイン性が崩れるおそれもない。平屋造りは維持管理の面でも有利である。地面から屋根までの距離が短く、足場を組まなくても屋根までメンテナンスできるからだ。居住者自らこまめに補修や清掃を行えば、出費をおさえ、長期間建物を使用できるだろう。
味わい深い建材を用い、シンプルなデザインに徹したcasa cago
casa cago の床は松、外装は杉が建材として用いられている。いずれも使用するうちに味わい深くなり、木材独特の落ち着いた雰囲気を楽しめるだろう。このほかにも、ピボットヒンジを使った扉は金属製品が目につきにくいよう工夫されており、細かいフレームの窓は断熱性が高く、光熱費をおさえられるといったメリットがある。基本的なデザインは木目調と黒の組み合わせで、シンプルな内装になっている。シンプルゆえ、内装の自由度が高く、居住者のこだわりを生かしやすい造りを心がけているのだ。
様々なライフスタイルに適したcasa cago
casa cago(カーサ・カーゴ)は、土地の形状に応じて自由にcagoを組み合わせることにより建物を形作れることから、変形地など通常の建物を建てにくい土地に向いている。また、平屋造りのため、階段を昇降する必要がなく、高齢者になっても住みやすいだろう。無駄な空き部屋が生ずることもなく、維持管理の手間が省けて時間を有効に活用できる住宅なのだ。