石井佳苗が手掛ける、ていねいな暮らしを考えた北欧風の「casa liniere(カーサ・リンネル)」

casa liniere(カーサ・リンネル)は、有名ファッション誌と南欧風住宅がコラボレーションしているのが特徴である。ベースとなっているのは南欧風住宅だが、casa liniere(カーサ・リンネル)ではそれを北欧風へと作り変えた。そして、ファッション誌側のコンセプトである心地よい暮らしを実現することを考え、設計が行われている。そんなcasa liniere(カーサ・リンネル)の具体的な情報を確認していこう。

北欧の丁寧な暮らしを実現するcasa liniere

北欧では特に冬の季節、日照時間が非常に短く家の中で過ごすことが多い。そのため、屋内で高い快適性や機能性を実現する様々な工夫をしている。その工夫を参考にしたのがcasa liniereである。まず、日差しがあまり強くない朝や夕方でも光をしっかりと取り入れられるように、大きな窓を採用していたり、壁に丸窓を設けている。そして、気密性を高めながらも、適度に風が通るような設計となっている。そうして北欧のイメージとして抱かれやすい、自然を身近に感じられる雰囲気を作っている。

人を適度に感じられる設計

北欧は家の中で家族や友人と過ごすことが多く、casa liniereもそれに倣った設計となっている。1階がパブリックスペース、2階がプライベートスペースとしっかりと分かれていて、それぞれ異なる機能性がある。1階部分は半分をリビングダイニングとキッチンが占め、土間がとても広く確保されているのが特徴だ。そして、視界を完全に遮ってしまうものはあまりなく、玄関からでも隅々を一望できるほど広い空間となっている。2階のプライベートスペースでは主寝室よりも大きなフリールームが用意され、色々な生活スタイルに対応できる。また、小さめのホールもあるため、家族がいる中で少しひとりになるということも可能だ。そうして暮らす人同士が過度に近寄ったり離れたりすることがないちょうど良い距離感で、ていねいな暮らしが実現できる。

シンプルかつ素材を感じられるデザイン

casa liniereのデザインは、インテリアスタイリストである石井佳苗が手掛けている。全体的に白で統一し、シンプルな仕上がりとなっている。ただシンプルといっても単調にはなりすぎず、木目やテラコッタなど素材の存在感は身近に感じられるようなデザイン性である。また、素材には耐久性が高いものが多く使用されていて、それは時間の経過と共にゆっくり生活へと馴染んでいく。長く暮らすに連れて愛着が湧きやすいのも特徴だ。

色々な生活スタイルに対応

casa liniere(カーサ・リンネル)の住宅では、広々とした空間で過ごすことができる。そして、生活スタイルは特に限定されておらず、フリースペースの活かし方次第で柔軟に対応可能だ。生活スタイルを変えながら、長期的に暮らすことも不可能ではない。また、家族や友人と密着しすぎない良好な関係を維持したいという場合にも向いているだろう。