イタリアを代表する世界的建築家「アルド・ロッシ」の唯一無二の建築スタイル

イタリアの建築家、建築理論家で、20世紀最大の建築家の一人であるアルド・ロッシ。彼は、障害にわたり「都市の建築 」や「アルド・ロッシ自伝」など数多くの著書を残しました。幾何学的な建築案が次々と実現したことにより、その当時はもちろん、今もなお、世界の建築界に影響を与えて続けているイタリアを代表する建築界の巨匠です。どこか所在のないようで、言語化してしまうとこぼれ落ちてしまうような建築が特徴的です。今回は、そんな唯一無二の建築スタイルを追求したロッシの代表作を紹介していこうと思います。

漂白されたロマン主義「アルド・ロッシ」

via:wikipedia

1931年にイタリアのミラノで生まれたロッシ。ミラノ工科大学在学中に建築雑誌「カサベラ・コンティニュイタ」に寄稿し、編集に携わりました。大学卒業後は4年間続けた建築雑誌を辞し、個人の建築設計事務所を開設。その後は、ミラノ・ポリテクニコで准教授に就任し、以後1970年から1980年にかけてスイス、ニューヨーク、ブェネツィアなど欧米各地の大学や研究機関で都市計画などの都市の研究を行いました。

高価値・高価格品の店舗として計画されたショッピングセンター

via: Wikipedia. | ポートモールアピタ港

1993年に完成した、愛知県名古屋市に構える大型ショッピングセンター。国内の大手スーパー系ショッピングセンターとしては、初めて外国人の著名な建築家を起用したものでりました。水色・黄色・オレンジ色で塗られた印象的な色彩となったのもこのことからであり、ひと際目を引く、外観となっています。大規模改装に伴い2014年から、ポートウォークみなとに改名されています。

アルド・ロッシらしいカラフルな色彩の「シュッツェン通りの集合住宅」

via: Wikipedia. | Quartier de Schützenstrasse (Berlin) architecte : Aldo Rossi, Milan, 1994-1997

その外観と窓は、直線的で整然としており、見事に街に溶け込んでいます。そして、グリーンとブラウンなどのカラフルな色彩の外観は、この頃のロッシの作品の特徴のようでありますね。

西洋建築が目を引くモダンな「プレミアホテル門司港」

via: Wikipedia. | プレミアホテル門司港

福岡県北九州市にある地上9階建て、総客室数162室をほこるホテル及びオフィスビルとなっています。1998年にオープンし、門司港レトロ地区の風景と調和した外観、大正ロマンの街並みを残しつつも、斬新な色使いが特徴的な建築物です。しかし、彼は「門司港ホテル」の完成を待たずにミラノで自動車事故に遭い、1997年に66歳で生涯を閉じました。

 

アルド・ロッシの存在は建築界に多大なる影響を与え、1990年には建築界のノーベル賞とされるプリツカー賞を受賞しました。日本にいても彼の作品を見る事ができるので、ぜひ一度見ておきたいですね。