ミラノサローネ2017は照明の見本市「Euroluce(エウロルーチェ)」!大注目の照明ブランド5選。
今年ミラノサローネ2017は奇数年のため、2年毎に開かれる照明・ライティングの見本市「Euroluce(エウロルーチェ)」が開催。世界各国から485のブランドが出展。
家具展のトレンドはクラシカルだが、照明展・エウロルーチェは例えばLEDをはじめとするテクノロジーが発達したことにより、より実験的なプロダクトが多かった。表現方法も遊び心があり変化を楽しむ照明も見られた。
細いラインの光が美しい「PANZERI(パンゼーリ)」
第二次世界大戦直後に設立されたイタリアのブランド「PANZERI(パンゼーリ)」は近年、光が描く細いラインが特徴的。今回は特に円形のラインが美しく浮かび上がるこの照明が注目されていた。
円形の細い光が組み合わされてた様はとても綺麗だ。ミニマルでありながら奥行きのある空間を演出している。
北欧デザイン照明の代名詞「louis poulsen(ルイス・ポールセン)」
北欧デザイン照明の代名詞とも言えるデンマークのブランド「louis poulsen(ルイス・ポールセン)」は、今年の注目度が非常に高かった。
定番アイテムとも言えるポール・ヘニングセンによるデザインPH5の新しいカラーリングが展示されている。
ルイス・ポールセンの新作「Yuh」はデンマークのデザインユニット・ガムフラテーシによるデザインで、アルネ・ヤコブセンのAJランプにインスパイアされて作られた。モダンで昔から知っているような形はどこか安心感もあるし、アルネ・ヤコブセンらしさやルイス・ポールセンのブランドイメージを感じる。
また、佐藤オオキ率いるnendoによる「NJP FLOOR LAMP」もあり、定番のブランドでありながら新鮮な体験をすることができた。
陰影を愉しむスペインの「arturo alvarez(アルトゥーロ·アルバレス)」
1994年設立と比較的新しいスペインの「arturo alvarez(アルトゥーロ·アルバレス)」は照明そのものと光の陰影を愉しむことができる照明ブランドだ。これはスポットライトを当てて顔型の陰影を愉しむプロダクト。
膜を曲げて光源を包み込むようにしたBalletというペンダントライトは光が柔らかいことと、そこから漏れ出す光の両方を楽しむことができる。また、全ての商品にはシリアルナンバーと、それを証明するラベルが付属するとのこと。
クリスタルを照明に用いるフランスの「Saint Louis(サン・ルイ)」
もともとルイ王朝にゆかりのある王立クリスタル工房であるフランスの「Saint Louis(サン・ルイ)」の照明は、全てが職人の手によるハンドカットのクリスタルを用いて作られている。宝石を使っているかのように光り輝く様は豪華絢爛といったところだろう。
最新技術と伝統を融合させるミラノの「Artemide(アルテミデ)」
ミラノで生まれた照明ブランド「Artemide(アルテミデ)」は、最新テクノロジーを積極的に取り入れながら伝統的な技術も使うハイブリッドな思想で話題を呼んでいる。熱を持たず、UVやブルーライトのリスクの少ないLG社製のOLEDを使い、伝統的な吹きガラスで覆うデザインの照明は、いかにもミラノらしい発想ではないだろうか。
今年の「Euroluce(エウロルーチェ)」は、随所に新進気鋭のデザイナーを招いたり、伝統的な照明を現代に再構築したりと非常におもしろい照明プロダクトが多かった。次は再来年だが、どんなトレンドになるのか楽しみだ。
また、来年はキッチンの見本市「EuroCucina(エウロクチーナ)」も期待したい。