【ミラノデザインウィーク】トヨタと住友林業によるコンセプトカー「SETSUNA」が美しい。
「bud brand(バッドブランド)」や「シチズン」の会場から徒歩で数分、今度はトヨタと住友林業の会場に向かった。
カーサ・プロジェクトのチームの方々の間でも話題なので#casa編集部も期待が膨らむ。
家族の年月の経過を表した展示
入り口から入ると右手側の壁には時代を感じさせる写真が配置されていて時間、年月の経過を表現していた。
左手側にはライン状に木材が貼られていて、10年単位で木の経年変化の様子を表現していた。
これはすごく上手い表現だなぁとみなさん感嘆の声が上がっていた。
木目が美しいコンセプトカー「SETSUNA」
壁面が鏡張りの空間に現れたのは、ボディが美しい木目に包まれたコンセプトカー「SETSUNA」だ。
もちろん法規上公道を走ることはできないが、実際に走行可能だ。
木だからといってゴツゴツとした感じではなく、緩やかなカーブを描く船のようなボディが洗練された印象を与えている。
外板は杉、構造的なフレームには樺を使い用途に合わせて木材を変えている。
みなさん興味心身で全体やディテールを眺めていた。
日本古来の伝統技法と細部へのこだわり
木目のボディにアルミニウム製のロゴとライト周りのシートが良いアクセントになっていて、軽快な印象を与えてくれる。
また、木自体は釘やネジを使わずに「送り蟻」「くさび」などの日本古来の伝統的な技法を使って強度を高めているのだそう。
展示物だけれども見えないところまでデザインされているあたりは、デザイナーや職人さんのこだわりが感じられる。
木のステアリングホイールにもアルミニウムが施されアクセントになっている。
この部分の木とアルミニウムの組み合わせはすごく面白かった。
インテリアも高級感がある木で仕上がっている
もちろんエクステリアだけでなく、シートやステアリングにも木が使われていてシックな印象を与えるインテリアに仕上がっている。
栓の木に漆を塗ってその上に革を貼っていて、クラシックな雰囲気がありながら曲線的なデザインになっているので柔らかいように見える。
「SETSUNA」は住友林業の建築的な木材の使い方や知識がTOYOTAの車づくりの技術と高いレベルで合致した作品だった。
単純に木で作りました、ではなく木だからできること、木だから美しいデザインにできることを表現していた。
特に車が好きな人にはこのクラシカルだけれども最先端な感じというのは気に入るハズ。