グエナエル・ニコラが手掛ける、日本初のヨットスタイルクルーズ「SEFU」の革新的なデザイン
瀬戸内海に浮かぶ島々を、海そのものと一体になって巡る。そんな旅のかたちを実現するクルーズ客船「SEFU(せふ)」のデザインが発表されました。両備グループのRヨット株式会社が手がけるこの新造船は、日本初となるヨットスタイル客船として、2027年の竣工を目指して現在ポルトガルで建造が進められています。船名は「瀬戸内」の「瀬(SE)」と「風(FU)」に由来し、瀬戸内海や南西諸島をはじめ日本全国の海と島々で、これまでにないクルーズ体験を提供します。
グエナエル・ニコラが描く、島と円のデザイン哲学

外観とインテリアのデザインを手がけたのは、フランス出身のデザイナー・グエナエル・ニコラです。東京を拠点に活動し、ROLEXの店舗やフォーシーズンズのホテル内装など、静謐でミニマルな空間づくりで国際的に高く評価されてきた人物です。光を織り込みながら素材と空間を融合させ、日本的な美意識と繊細さを表現するそのデザイン言語が、今回SEFUという「動く建築」に注がれています。
デザインコンセプトは「ISLAND」。瀬戸内海に浮かぶ島々から着想を得て、円をモチーフとしたデザインが船内各所の施設に取り入れられています。単なる移動手段としての船内施設ではなく、「どこへ行っても新しい発見のあるディスティネーション」という思想のもと、船そのものがひとつの目的地として設計されています。
グエナエル・ニコラ

フランス出身、キュリオシティ代表。
東京を拠点に、インテリア、プロダクト、インスタレーションなど多岐にわたる領域で活動し、静謐でミニマルな空間を手がける。
光を織り込み、素材や空間と融合させながら、日本的な美意識と繊細さを表現する。ROLEXの店舗やフォーシーズンズなどのホテル内装を手がけ、透明感ある造形と機能性を統合した美学で、国際的に高く評価されている。
船尾のマリーナから、海と一体になる

SEFUの大きな特徴のひとつが、新造船として日本初となる本格的なマリーナエリアです。船尾には海へ直接アクセスできるマリーナを備え、上陸用の小型ボート「マリーナボート」による離島への寄港、波打ち際に直接降り立つビーチングでの上陸、シーカヤックなど、海と一体化したマリンアクティビティを楽しむことができます。

マリーナに隣接する「ビーチクラブ」では、三方向に開閉するシェルドアを採用。海風や波を肌で感じながら過ごす開放的な時間が演出されており、デッキの内と外という境界をできるだけ曖昧にしようとする設計思想が表れています。
「借景」の発想を取り入れた、全60室の客室

客室は全60室。内装デザインには、日本建築における「借景」の考え方が取り入れられており、窓の外に広がる日本の四季の光や、寄港する土地ごとの海の色を、空間の一部として取り込むように設計されています。
日本の自然素材とやわらかな色調をベースに、丸みを帯びたフォルムと上質な素材によって温かみのある空間がつくられており、長期の滞在でも心地よく過ごせる設えとなっています。家具にはニコラ氏デザインによるオリジナル家具が採用され、布地や素材の細部にいたるまで居心地の良さが追求されています。
開放感あふれるウェルネス空間

7デッキには開放的なインフィニティプールが配され、スパトリートメントやフィットネスエリアも備えられています。日本船ならではの温浴施設も設けられており、海を眺めながらの入浴やサウナを楽しむことができます。海と空、そして温浴という日本らしい時間の過ごし方が、船という限られた空間の中で丁寧に再構成されています。
寄港地ごとの旬を味わう、食の体験

船内には、メインダイニング、スペシャリティレストラン2か所、寿司レストラン、ラウンジバーが用意されています。エグゼクティブシェフ河合氏が手がける料理は、寄港地ごとの旬の食材や地元でしか流通しない食材を取り入れた「ここでしか味わえない一皿」をコンセプトとしており、日本の食材が持つ繊細な魅力を最大限に引き出すことを目指しています。
眺めの良い7デッキの「SORAラウンジ」では、昼はティータイム、夜はカクテルとともに天井のドーム越しに星空を楽しむことができます。インフィニティプール近くの「KAZEバー」やスペシャリティレストランでは、海風や潮の香りを感じながら旬の料理やシグニチャーカクテル、しぼりたてのジュースを味わえるオープンエリアも用意されており、SEFUならではの開放的な食の風景が広がっています。
60室120名だからこそ実現する、きめ細やかなクルーズ体験

SEFUは、乗客100〜150名程度のスモールラグジュアリー船である「ヨットスタイル客船」というカテゴリーに位置づけられます。まるでメガヨットのオーナーになったかのような贅沢な空間と、きめ細やかなパーソナルサービスを提供するこのスタイルは、これまで日本では実現されてきませんでした。60室・約120名という規模だからこそ可能な、行き届いたサービスとマリンアクティビティを含むショアエクスカーションを通じて、日本全国の地域とともにつくり上げるクルーズライフが目指されています。
瀬戸内の海に現れる新しい旅の体験
公開されたブランドサイトでは、瀬戸内海や沖縄を舞台に航行するSEFUのコンセプトムービーを通して、その世界観に触れることができます。
瀬戸内の風を受けて進む、日本初のヨットスタイルクルーズ。海と建築の境界を溶かすようなデザインで、これまでにない旅のかたちが2027年、瀬戸内の海に現れます。
SEFU(せふ)
全長:約120m/全幅:約19m/喫水:約4.7m
総トン数:約10,000トン
客室数:60室/乗客数:約120名/乗組員数:約100名
航海速力:約15ノット(時速約27km)
竣工時期:2027年予定
造船所:ウェスト・シー(ポルトガル)
内装デザイン:グエナエル・ニコラ(株式会社キュリオシティ)
運航会社:Rヨット株式会社
公式サイト:r-yacht.jp