2人の巨星が競演する「内田繁×ボジェック・シーペック展」が11月21日(金)より銀座にて開催
日欧を代表するデザイン界の巨匠、内田繁とボジェック・シーペックの競演展が、11月21日(金)より銀座の厨子屋ギャラリーで開催されます。幻のMOON GLOW天井装飾や両のガラス作品など、デザインとアートが交差する深遠な世界を特別公開します。
日欧を代表する巨匠2人による美と創造の競演

2025年11月21日(金)より、銀座の「厨子屋 銀座本店 B1ギャラリー」にて、インテリアデザイナーの巨匠・内田繁と、チェコを代表する建築家・デザイナーであるボジェック・シーペックによる二人展「内田繁×ボジェック・シーペック展」が開催されます。
内田繁(1943–2014)は、日本独自の美意識を世界に発信し続けた革新者であり、家具デザインから商業空間まで、その活動は多岐にわたります。

一方、ボジェック・シーペック(1949–2016)は、オランダ、チェコを拠点に、チェコ共和国大統領府の建築家を務めるなど、建築、ガラス、デザインの世界で活躍しました。本展は、時代を超えてクリエイティブな交流を持っていた日欧を代表する2人の巨匠が、それぞれの独自の視点から生み出したデザインとアート作品が競演する貴重な機会となります。両の作品は、機能性と美意識が高次元で融合しており、特に素材の持つ可能性を最大限に引き出すことに共通の情熱を注いでいました。この展覧会は、東西の文化的な背景を持ちながらも、本質的な「美」の探求という共通のベクトルで結ばれた2人の巨匠の創造の世界に深く触れる、またとない機会を提供します。
内田 繁 Shigeru UCHIDA
インテリアデザイナー/日本を代表するデザイナーとして、建築・インテリアにとどまらず、家具、プロダクトデザインに至る活動が国際的な評価を受ける。代表作に、山本耀司のブティック、茶室「受庵・想庵・行庵」、ホテル イル・パラッツォ、オリエンタルホテル広島、ザ・ゲートホテル雷門など。
毎日デザイン賞、芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章、旭日小綬章など受賞歴多数。
メトロポリタン美術館をはじめ、世界の美術館に永久コレクション多数。
ボジェック・シーペック Borek SIPEK
建築家・デザイナー/1949年チェコ共和国プラハ生まれ。プラハ芸術造形学校を卒業後、ドイツ・ハンブルグ大学で建築を、スツッドガルト大学で哲学を学ぶ。1983年、作品「絵画とデザインの応用」でPrince Bernhard基金賞を受賞、その副賞をチェコの政府迎賓館(プラハ城)改装資金に寄付したことから、時のハベル大統領によって、この改装計画の責任デザイナーとして任命されすばらしい業績を残した。以来、建築デザインのみならずチェコの伝統ガラス工芸にも携わりクリスタルグラスの世界に革新的な風を吹き込んだことでも評価が高い。
チェコを代表するデザイナーの一人。
MOON GLOW天井装飾を特別公開!ガラス作品にみる両のコラボレーション

本展の最大のハイライトの一つが、現在は見ることができない伝説のレストラン「MOON GLOW(ムーングロー)」のために制作された天井装飾が特別展示される点です。MOON GLOWは、内田繁が空間デザインを手がけ、ボジェック・シーペックがガラス装飾で参加した、日欧の巨匠による象徴的なコラボレーションプロジェクトでした。その天井装飾は、両のクリエイティブな対話が生んだ結晶であり、空間と光、ガラスが織りなす幻想的な美しさで知られています。本展では、この天井装飾の一部が、厨子屋ギャラリーの静謐な空間で蘇ります。

さらに、シーペックの代名詞とも言える流麗で有機的なフォルムのガラス作品や、内田がデザインした照明デザインを含むガラス作品の数々も展示されます。シーペックのガラス作品「Convoy(コンボイ)」シリーズなどは、ガラスという素材の持つ繊細さと強靭さ、そして遊び心が同時に表現されており、観る者に強い印象を与えます。この貴重なコラボレーションの成果と、両それぞれのアイコニックなガラス作品を間近で鑑賞することで、素材、光、そしてデザインの関係性について新たな視点を得ることができるでしょう。
銀座・厨子屋ギャラリーで体感する、デザインとアートが交差する深遠な世界

本展の会場となる銀座「厨子屋 銀座本店 B1ギャラリー」は、仏壇・仏具の老舗である厨子屋が運営する空間であり、その場所自体が「祈り」や「静謐」といった深遠なテーマと結びついています。この特殊な空間において、内田繁のデザインとボジェック・シーペックのアート作品が展示されることは、単なる美の陳列に留まらず、観る者にデザインとアートの境界、そして人間の精神性についての思索を促します。

内田のアイコニックな椅子「破袋(やぶれぶくろ)」や、シーペックの建築的な構造を持つガラス作品が、ギャラリーの落ち着いた照明の中で対峙することで、デザインが持つ芸術性、アートが持つ機能性という、互いの本質が浮かび上がります。会期は2025年11月21日(金)から12月25日(木)まで。この約1ヶ月間、銀座の中心で、日欧の巨匠が遺した不朽のデザインと、彼らが追求した普遍的な美の世界を深く体感し、創造的なインスピレーションを得る絶好の機会となるでしょう。
巨匠の不朽のデザインの世界を探求する
内田繁とボジェック・シーペックのコラボレーションの結晶であるMOON GLOWの特別展示は必見です。銀座の厨子屋ギャラリーという祈りの空間で、機能美と芸術性が融合した両巨匠の不朽のデザインの世界を深く味わってください。
内田繁×ボジェック・シーペック展
会期:2025年11月21日(金)~2025年12月27日(土)
11:00~19:00 入場無料
月曜・火曜定休 最終日17時閉場
会場:厨子屋 銀座本店 B1ギャラリー