「循環」がテーマのストリートファニチャー「IKEBUKURO PUBLIC FURNITURE TRIAL」が池袋グリーン大通りに出現！

東京都豊島区の玄関口、池袋駅東口のグリーン大通りが、新たな魅力あふれる空間に生まれ変わりました。地域住民や企業が一体となり、「循環」をキーワードに創出されたストリートファニチャーが、人々の憩いの場として、街の活性化を促します。

「IKEBUKURO LIVING LOOP」というプロジェクトの一環として設置されたこれらのファニチャーは、リサイクル素材を用いた環境への配慮、地域住民との共創によるデザイン、そして多様な人々が集い交流できる場所としての機能など、様々な魅力が詰まっています。

機能性とデザイン性を両立！池袋に新たなコミュニティスペースが誕生

東京都豊島区の玄関口、池袋駅東口のグリーン大通りに、街の風景を一変させるような新しい風が吹き始めました。株式会社nestをはじめとする4社が共同で実施している「IKEBUKURO LIVING LOOP」プロジェクトの一環として、2024年10月11日から、循環をテーマにしたストリートファニチャーが設置されました。この取り組みは、単なる街具の設置にとどまらず、地域住民が共に作り上げる新しいコミュニティスペースを創出することを目指しています。

今回設置されたストリートファニチャーは、デザイン性と機能性を兼ね備え、人々が集まり、憩うことができる空間を提供します。例えば、[ファニチャーの具体的な特徴: 例えば、太陽光発電で夜間も明るく照らされるベンチなど]といった工夫が凝らされており、昼夜を問わず人々の利用を促します。これらのファニチャーは、単なる座る場所を超え、地域住民が交流し、新たなつながりを生み出す触媒となることが期待されます。

地域住民と共創！池袋の街並みを彩る循環型ストリートファニチャー

このプロジェクトの大きな特徴の一つが、地域住民との共創です。これまで整備が進んでいなかった北側歩道を、地元の建築家や企業と協力して、池袋に暮らす人々の意見やアイデアを積極的に取り入れ、街に根ざしたストリートファニチャーをデザインしました。

また、このプロジェクトでは、「循環」という概念を重視しています。ストリートファニチャーの素材には、リサイクル可能な素材が使用されており、地球環境への配慮がなされています。さらに、地域住民が主体的にファニチャーのメンテナンスや清掃を行うことで、愛着を深め、持続可能なコミュニティの形成を目指しています。

線と円が織りなす集いの風景（東京信用金庫本店前）

既存のガードレールと石のベンチを活かし、約40mにわたって直線と円形のベンチやテーブルが連なる、多様な使い方ができるストリートファニチャーです。複数人で囲んで座ったり、一人でのんびり過ごしたりと、様々な人が快適に利用できます。特に円形のスペースは、マーケットの出店ブースとしても活用でき、コミュニティの交流を促進する場としても期待されています。

須藤剛建築設計事務所　須藤剛、山崎百々美

「建築を通して日常に新しい価値をつくる」をビジョンに、住宅や商業施設、まちづくりなど様々な設計を行う。目白で事務所に併設し飲食や物販などからなる小さな複合施設CaDを運営。

URL：https://tsudou.jp/

歩道での活動を豊かにする、ファニチャーの調整帯（ファミリーマート池袋グリーン大通り店前）

様々な人で溢れるグリーン大通りの歩道を、ハイテーブルとベンチ、植栽によって緩やかに３つのレーンに分割。急いでいる人のはやあるきレーン、ちょっと立ち寄るよりみちレーン、植栽に囲まれたひとやすみレーン。人の姿勢や速度、向きの調整で、歩道の中にあり得る豊かな活動の風景が現れます。

一級建築士事務所ARA アリソン理恵

豊島区東長崎にて一級建築士事務所araと共に、カフェMIAMIA、キオスクIAMを夫のヴォーンと営む。しくみとしつらえから日常風景を豊かにすることを目的に活動している。

URL：https://a-ra.tokyo/

ヒトやモノが行き交い佇む、停車場のようなファニチャー（損保ジャパン池袋ビル前）

かつて池袋駅前に路面電車が走っていた歴史を背景に、電車のプラットフォームをイメージしたファニチャーです。カウンター席でパソコン作業ができるスペースや、大きな時計や伝言板を設置することで、待ち合わせ場所として利用したり、一人でゆっくり過ごしたりと、様々なシーンで活用できます。

Yosuke SAGOSHI Atelier　砂越陽介

町工場街の一角でカフェ＆ワークスペース&建築事務所「11-1 studio」を運営。

URL：https://ysag-atelier.wixsite.com/home

かみいけ木賃文化ネットワーク　山本直

上池袋で、風呂なしアパート、空き家「山田荘・くすのき荘」を改修し、まちとネットワークする住まい、シェアアトリエに。令和のご近所づきあいを実践する。

URL：https://mokuchin-bunka.com/

工学院大学4年　小林大音（設計協力）

材料・素材・植栽等の提供協力

材料：立教小学校

ストリートファニチャーの材料には、立教小学校の新校舎建設に伴い、破棄予定だった体育館等の床材や時計、黒板等を再利用しています。子どもたちが学校で過ごしていた記憶を引き継ぎ、新たな日常の記憶を池袋のまちで刻んでいきます。

URL：https://prim.rikkyo.ac.jp/

塗料提供：武蔵塗料ホールディングス株式会社

南池袋に本社を構える塗料メーカーの武蔵塗料ホールディングス株式会社の協力のもと、塗料のほとんどは同社の「バイオペイント」を使用しています。武蔵塗料のバイオペイントは、植物成分を使用し作られた塗料で、石油資源の使用量削減やCO2排出の削減を目指した製品です。武蔵塗料は、このような環境に配慮した製品開発や社会貢献などのサステナビリティ活動に真剣に取り組んでいる企業です。新設したストリートファニチャーでは、耐久性が増し廃材の質感も活かせるクリア塗料やファニチャー用に指定した色の塗料をバイオペイントで作成。

URL：https://musashipaint.com/

植栽：東邦レオ株式会社

東京都豊島区北大塚に支店を構え、「大地の力を、都市の力に」のテーマのもと、屋上、壁面緑化などに取り組み、ハード・ソフトの両面で、「居心地の良い街づくり」を実現している企業です。グリーン大通りの南側の植栽のアドバイスや2021年から設置しているストリートファニチャーの植栽選定・メンテナンスなどを担当いただいています。今回は、ファミリーマート池袋グリーン大通り店前ファニチャーの植栽帯の空間づくりを協業。

URL：https://www.toho-leo.co.jp

池袋グリーン大通りが進化！多様な人が集まる憩いの場に

池袋グリーン大通りは、ストリートファニチャーの設置により、より魅力的な空間へと生まれ変わりました。この新しい空間は、地域住民だけでなく、観光客にとっても魅力的なスポットとなり、池袋の活性化に貢献することが期待されます。

ストリートファニチャーを中心に、様々なイベントやワークショップが開催されることで、地域住民同士の交流が深まり、新たなコミュニティが生まれるでしょう。また、この取り組みは、池袋のイメージアップにもつながり、さらなる発展に貢献することが期待されます。

池袋が新たな都市再開発のモデルとなる可能性もある「IKEBUKURO PUBLIC FURNITURE TRIAL」

「循環」というコンセプトのもと、地域住民と企業が一体となり、環境に配慮したデザイン性の高いファニチャーが誕生しました。これらのファニチャーは、人々が集い、交流し、そして新たなコミュニティを形成する起点となります。

「IKEBUKURO PUBLIC FURNITURE TRIAL」という今回のプロジェクトは、都市の再生における新たな可能性を示唆しています。地域住民の意見を積極的に取り入れ、持続可能な社会の実現を目指した取り組みは、他の地域にとっても参考になるでしょう。今後も、このプロジェクトがさらなる発展を遂げ、池袋がより魅力的な街へと変わることや、現在東京の各地で進む再開発のオルタナティブになるかも知れません。