「家は気持ちを癒す空間」眺望を最大限に生かした贅沢な住まいの非日常感を感じさせるホテルライクな住空間
前編:「地球に負荷をかけずに、快適な空間を目指す」眺望を望む家にみる、自然にも家族にも優しいこれからの住まいづくり
一生に一度のマイホームづくり。たくさんの事例やモデルルーム、プロの意見を参考に、後悔のない住まいを目指したいですよね。さまざまな専門家とともに数多くの住宅を提案する工務店を運営するオーナーと、信頼する建築家のコラボレーションによって実現した「眺望を望む家」は、高台の敷地による眺望を最大限に生かした贅沢な住まい。まるでホテルのような居心地の良さのプライベート空間には、どんなこだわりがあるのでしょうか。
薄暗い空間に差し込む光が期待感を生み出すエントランス
玄関扉を開けると広がる大きなエントランス。
窓のないファサードから一転、視線の先に抜ける窓から差し込む光が、その先の風景への期待感を高めます。
サーフボードや自転車などのアウトドアグッズがそのまま置ける広さが魅力のエントランスには、上階へと伸びる螺旋階段を配置。
1階に子ども部屋や寝室、ウォークインクローゼットなどのプライベート空間、より眺望が良い2階にLDKのパブリック空間を配した構成です。
抑えられた照度による落ち着きのあるプライベート空間
それぞれの個室はテラスへとアクセスが可能。
収納をなくし、廊下のファミリークローゼットにその機能をまとめることで、ベッドを主役にしたすっきりとしたホテルの客室のような空間に。
テラス側に設けられた大きな窓からのぞく風景が、日々の暮らしに彩りを与えます。
全体的に控えめに設定された照度にも、建築家ならではの視点が。
設計を担当した建築家・菊池 佳晴さんはこう語ります。
「住まいは、仕事や学校など外出先から疲れて帰ってきて、気持ちを癒す空間であるべきと考えています。そのため、部屋の隅から隅まで照らすような照明ではなく、必要な場所にだけ光が届くように設定しています。例えばダイニングならダイニングテーブルの上のように、ピンポイントで照らせるような照明計画にしています。また、照明機器もオブジェのような造形にこだわったものにすることで、より気持ちが安らぐような雰囲気づくりを目指しています。」
間取りや建材のみならず照明にもこだわることで、より落ち着く空間となるようです。
日常をワンランクアップさせてくれるショップライクなクローゼット
家族の収納・クローゼットは廊下に設けられたファミリークローゼットに集約。
一箇所にまとめることで各部屋のスペースに余裕が生まれることに加え、干して乾いた洗濯物を1カ所に収納できるため家事導線を短縮できたり、リビングや個室に衣類や荷物が散らばらないのも魅力です。
収納とはいえ毎日使う空間だからこそ、気分が上がるようなデザイン性をプラス。ブラックガラスの奥に並ぶ衣類は洒落感のある照明で照らされ、ブティックのような雰囲気の中で日々の着替えの時間を楽しむことができます。
ホテルライクな落ち着いた空間が日々の暮らしを豊かにする
窓のない木の印象が強いファサードからは一転して、高台の眺望を最大限に取り込んだ心地の良い空間が魅力の「眺望を望む家」。落ち着きのあるホテルライクなプライベート空間が、日々の暮らしを上質なものへとワンランクアップしてくれそうです。