IKEA(イケア)がトム・ディクソンによるデザインのモジュール式ベッド「DELAKTIG」を発表。

より快適な毎日を、より多くの方々に」をビジョンとするスウェーデン発祥のホームファニッシングカンパニー のIEKA(イケア)は、プロダクトデザイナーであるトム・ディクソンが考案、デザインした共同で開発したモジュール式ベッド「DELAKTIG」を発表した。

独創的なスタイルが注目される「トム・ディクソン」

チュニジア生まれでイギリスを中心に活躍するトム・ディクソンは、チェルシー・アートスクールを6ヶ月で中退した後、クラブDJやベーシスト、ミュージシャンとして活動。事故によって破損したバイクの修理をきっかけに得た溶接の技術を使って、拾ってきた廃材などで家具を制作するようになった。

イタリアの家具メーカー・カッペリーニからSチェアを発表するなど快進撃は続く。イギリスのライフスタイルブランド「HABITA」のディレクターを経て、2002年にはデイビッド・ベッグと共にインテリアブランド「TOM DIXON(トム・ディクソン)」を設立する。

2000年には大英勲章を受勲し、2014年にはメゾン・エ・オブジェのデザイナー・オブ・イヤーに選出されるなど今なお旬なデザイナーである。

創造的なプラットフォームとしての「DELAKTIG」

今回IKEA(イケア)から発表された「DELAKTIG」は、より小さな居住スペースや現代社会の多くの生活行為が新しいライフスタイルや日常の風景にどのように作用するかを考えられて考案された。IKEA(イケア)とトム・ディクソンは、ソファのデザインと座るという行為にどんな意味があるのか​​を探求したかったのだ。

「DELAKTIG」プロジェクトのアイデアは、実際には完成品を作っていないということです。 IKEAのデザインマネージャー、マーカス・エングマン氏は、「DELAKTIG」のコンセプトはユーザーのための創造的なプラットフォームをつくることだと語っている。

IKEAの家具を「ハック」する

「DELAKTIG」は、ベッドやソファ、長椅子に変形することはもちろん、サイドテーブルや照明まで取り付けてユーザーが使い方を見つけ「ハック」することを目指している。その結果、変幻自在のモジュール式ベッドとして機能する。

IKEAには、もともとDIY好きのイケアファンが大勢いる。IKEAの家具のカスタマイズについて共有するコミュニティサイト「IKEA Hackers」と一時は対立したが、IKEAはそういったユーザーの趣向に答えたいと思っていたようだ。トム・ディクソンはそう言ったユーザーを意識してデザインをして、そして完成した「DELAKTIG」はその一環であると言える。

 

残念ながら今回はヨーロッパのみでの展開となるが、日本でもDIYが注目されてきているので「DELAKTIG」のようなコンセプトのプロダクトは今後増えることも期待できる。

VIa : http://press.ikea.se/delaktig/