躍動感あふれるアスリートのアートを描く、アーティスト田村大のこだわりやスタイル。
田村大(たむらだい)は、ペンやカラーマーカーを用いてダイナミックに手を動かして描くスタイルを得意としているアーティスト。似顔絵制作会社に7年間勤務し、約3万人を描いた経験を持ち、2016年の似顔絵の世界大会“ISCAカリカチュア”では総合優勝を成し遂げた実績を持つ。主に、躍動感あふれるアスリートの絵を描くことを得意とし、世界中で活躍しています。また、Instagramアカウントのフォロワー数は10万人を超え、海外のスポーツ選手の絵を手掛ける機会が多いことから、フォロワーの9割が海外の方が占めています。
暮らしの中で大切にしている意外なこだわり
暮らしの中で大切にされているデザイン」について伺うと、迫力や躍動感あふれる特徴的な田村大の絵からは想像つかない、意外な回答が返ってきました。
家にはなるべく物を置かず、自身が絵描きでありながらも画材は散らかっていなく、部屋にはひとつも絵を飾らないという、ミニマリスト。その理由として、ものがあることでイメージがついてしまったり、引っ張られてしまうことを失くし、想像の余地を残すためと語ります。「白い壁に自分の絵を当ててみた時どうだろう」と考えられる、シンプルな暮らしを心掛けているそうです。
田村大スタイルのアートとは
一般的にカリカチュアとは、対象の人物の特徴を誇張し、性格や特徴を表現する人物画のことをいいます。
田村大の描くカリカチュアは一般的なものとは少し異なり、誇張せず際立たせることを追求したオリジナリティがあります。田村大の手によって、選手達は更に魅力的に描かれ、筋肉一つ一つの迫力や躍動感あふれる絵により、観た人が絵によって新しい感動を受け取ることができる田村大らしいアート作品が生まれているのでしょう。
田村大自身、子どもの頃からバスケットボールが大好きで、更にプレイヤーとしては、インターハイに出場しベスト8になった実績も持っています。カリカチュアアーティストになったきっかけは、昔見ていたアメリカのNBA優勝チームの選手の似顔絵Tシャツがまさにカリカチュアを用いたものだったのが始まりとのこと。田村大にとってNBA選手やバスケットボール選手をはじめ、アスリートはスーパーヒーロー。みんなの夢や想いを託されその夢を選手達は叶えてくれるからと語ります。
最近ではNBA選手や海外のアスリートばかりではなく、フィギアスケーター浅田真央さんの30歳のお誕生日を記念して絵を描く機会もありました。浅田真央さんを描いた作品からは、国民みんなから「真央ちゃん」と呼ばれ、愛され応援され続けたスケーター人生がそのまま温かく絵から伝わってきます。
Life is drawing
田村大にとって絵を描くことは人生そのものであり、楽しいことや悲しいこと、すべてを作品にして、アウトプットしていきたいとのこと。田村大が絵にかける想いは、自身のバスケットで培った鍛錬や訓練が生きており、“毎回自己ベスト更新”を掲げ、「昨日より今日、今日より明日」と常にいい作品を生み出し成長を重ねていると熱い想いを語ってくれました。田村大のその情熱は絵が物語っており、描かれる人物の力強さやエネルギーが比例し生まれているのだと感じました。