商品住宅「casa cube(カーサ・キューブ)」が目指した3つのスタンダード。

性能やデザイン性、コストを徹底的に追求し誕生した商品住宅「casa cube(カーサ・キューブ)」。注文住宅並みのグレードやデザイン、そしてリーズナブルな価格設定を実現し、不可能と言われていた日本の住宅の常識を覆した。

そのcasa cube(カーサ・キューブ)が成功した理由とは何だろうか?それはこの3つのスタンダードを目指したからに違いない。

1. 普遍的で世界に通用する家

白くて四角くて、窓がないcasa cubeは、普遍的で世界に通用する家を目指した。

例えば、巨匠ル・コルビュジエが設計し1931年に竣工したフランスのパリ郊外に佇むサヴォア邸は、20世紀の住宅建築としては最高傑作と言われ、コルビュジエの思想や造形とともに世界中に浸透していった。

また、1919年に設立されたバウハウスでは、ドイツらしい合理主義に基づいた機能的でシンプルなデザインを徹底したデザイン教育が行われた。そのため、シンプルで合理的なデザインのモダニズム建築が世界中を席捲し、モダンな建築がスタンダードになっている。

casa cubeは、確かにその斬新な見た目は目を疑う人もいるが、合理的で機能的でもあるシンプルなデザインは必然的に生まれたものである。むしろこれからはcasa cubeのようなコンセプトの明快な住宅が日本のスタンダードにもなり得る。

2. 次世代のための美しい家

現在の日本は、住宅を造っては壊すという、いわゆるスクラップアンドビルドの消費型社会として成立してしまっている。それにより、産業廃棄物の増加や温室効果ガスの排出量拡大によって、地球温暖化などの環境負荷を知らず知らずのうちにかけている。

そんな中で「ロングライフ住宅」という環境的にも経済的にも負荷の少ない家が必要とされた。それをcasa cubeは目指し、スタンダードとしていくことを目指した。

性能が将来まで持続する建材や資材を使い、ルートも短縮することで資源の無駄遣いを防ぎ、土地や気候風土に合った設計をすることで消費型社会からストック型の社会へのシフトを視野に入れている。

3. 人生に負担をかけない家

先進国の中でも日本の住宅寿命は、25年から30年と格段に短いと言われている。欧米ではライフスタイルに合わせてリフォームされ、子どもや孫の世代まで大切に使われるのが家の常識だ。しかし、日本は約35年のローンを組んで何千万という大金をかけて家を建てても、25年から30年で建て替えられてしまう。

日本にはもっと機能的で長く住まえて、そしてリーズナブルな住宅があって然るべきだ。子どもや孫の世代まで残せる、住む人の人生に負担をかけない家をスタンダードとする必要がある。極限までコストを削減することで価格を安く抑えて機能的で長持ちして、飽きないデザインの200年住み続けられる家の仕組みを産み出している。

 

この3つのスタンダードは、コンセプトがしっかりしている商品住宅だからこそ。特に「casa cube(カーサ・キューブ)」は、アップデートはあれど誕生して約10年経ってもなお変わらず、多くの人に愛され、現在でも新たに建ち続けている。もはやcasa cubeは、既に新しい住宅のスタンダードかもしれない。