目の形が特徴的!ブラジル・クリティバのランドマーク的な建築「オスカー・ニーマイヤー美術館」
ブラジルのモダニズム建築の父と謳われたオスカー・ニーマイヤー。ニーマイヤーは首都ブラジリアに多くの建築物を作り、街そのものが世界遺産に登録されています。彼が言うには、ブラジリアのどの建築物にも「自由な曲線」を多用しています。また「アートの調和」を大切にし、特に「建築と芸術の融合」に重きを置きました。それらのすべてがブラジルのクリティバ市にある「オスカー・ニーマイヤー美術館」にも多用されています。目が特徴的な美術館として親しまれている「オスカー・ニーマイヤー美術館」では、ニーマイヤーらしさを垣間見ることができます。
クリティバ市の観光資源となるべく作られた美術館
観光資源に乏しいクリティバ市があるパラナ州には美術系の博物館がありませんでした。ここに新たに強烈な印象を与えるランドマークを作ることを当時の州知事から依頼されたオスカー・ニーマイヤーはそれを快諾し、2002年、95歳の時に美術館の目玉となるようにこの目の部分が設計されました。
真っ白でミニマルな空間の美術館
17,000平方メートルという広大な敷地の中での主要な展示空間は矩形のヴォリュームの中にあり、エントランスがある1階は巨大なピロティになっているため開放感があります。エントランスで料金を支払い、地下から見て周ります。地下にはオスカー・ニーマイヤーの作品が多く展示されています。
模型やドローイングが展示されています。
スケッチでニーマイヤーの作品を追えるようになっています。
ニーマイヤーの他作品を模型で楽しめます。
目の形をそのまま利用した展示空間
地下の展示室を通り、長い廊下を抜けてこの美術館の目の空間に向かいます。この曲線が美しいのもニーマイヤーの言う「自由な曲線」を表現しているのかもしれません。
エレベータで上階に昇ると、中は展示場になっています。空間は可動式の間仕切りで仕切られています。
端の方に寄れば、目の中にいることがわかります。
目の下の階にはブラジルのポップアートやコンテンポラリーアートが多く展示されています。
ホワイトキューブの広い展示室
美術館のエントランスに戻り、2階部分の展示室に向かうための長いスロープを昇ると大きめなサイズのコンテンポラリーアートが展示された空間になっています。
細長い3列の展示空間があり、この空間に大きめなコンテンポラリーアートが展示されています。
2002年にできたのでブラジリアにある建築群の設備よりも現代的です。
現代美術と建築の愛好家には必見の美術館
オスカー・ニーマイヤーは生前「建築物で人を感動させたい」と語っていました。実は彼の建築物はアジア圏に一つもありません。私たち日本人に馴染みが薄いからこそ、実際にここを訪れるときにはオスカー・ニーマイヤーが言う通りこの美術館の中でたくさんの感動をすることができるでしょう。
オスカー・ニーマイヤー美術館
住所: R. Mal. Hermes, 999 – Centro Cívico, Curitiba – PR, 80530-230 ブラジル
営業時間:10:00~18:00
開館情報:火曜日~日曜日。水曜日は無料。第一水曜日は20:00まで開館
URL:https://museuoscarniemeyer.byinti.com/#/event/museu-oscar-niemeyer-mon-77440