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ゴールデン・ゲート・パーク内にあるヘルツォーク&ド・ムーロンの「デ・ヤング美術館」

サンフランシスコの全米で3番目に利用者が多いとされるゴールデン・ゲート・パーク内にロンドンのテート・モダンや北京オリンピックのメインスタジアム、東京青山のプラダ・ブティックなど世界的な有名建築を手掛けたスイス・バーゼルの建築家ユニット、ヘルツォーク&ド・ムーロンによるデザインの美術館がある。アメリカのアートやネイティヴ・アメリカンの美術品や民芸品、さらにオセアニア地区の美術品も展示する「デ・ヤング美術館」だ。

銅板を用いた素材も形もおもしろい外観

デ・ヤング美術館はその大きなファサードのほとんどを銅板で覆われたユニークな美術館。捻りながら立ち上がるタワーも存在感がある。

タワーの反対側にはキャンチレバー(片持ち構造)の大きな屋根がかかり、ゴールデン・ゲート・パーク内の緑を感じられるオープンな空間を実現している。

また、デ・ヤング美術館はゴールデン・ゲート・パークにもともとある木々をできる限り残しながら計画されているため、周辺の自然とも溶け込んでいる。高さも周囲の森に合わせているのでタワーのみが木々から顔を出すようになっている。

エントランスは中庭を抜けるように配置されていて、誰でも出入り可能な屋外展示空間として機能している。

流動的に広がる建築

デ・ヤング美術館は収蔵する収蔵品の数も膨大だが、アメリカのアートやネイティヴ・アメリカンの美術品や民芸品、さらにオセアニア地区の美術品など多種多様なものを展示する。そのため、それぞれに対応する異なる空間を用意し、緩やかに繋げることで流動的な展示・観覧空間を実現した。

広いホワイエは周囲の中庭から取り込んだ自然光によって明るく、公園の延長上のようなリラックスできる空間だ。

展示スペースでもところどころに設けられた開口部からはゴールデン・ゲート・パークの緑を垣間見ることができる。

天井が高い空間や低く抑えられた空間があったり、自然光が入る空間や光が完全にコントロールされた空間があったりと多様な展示スペースが用意され、それぞれ適切な収蔵品が展示されている。

タワー以外は平面的な外観だが、地下も含めて立体的に抜けがある場所がいくつか設けられている。

キャンチレバー(片持ち構造)になった大屋根があるスペースまで進むと、公園の緑と建築が続いている様子が伺える。

サンフランシスコ市内を一望するタワー

デ・ヤング美術館の外観を見たときに最も特徴的だと認識できるタワーに昇ると、平面的に続くサンフランシスコ市内とゴールデン・ゲート・パーク内を一望することができる。

また、流線型の平面をしたデ・ヤング美術館を俯瞰的に眺めることができるのでこの建築のコンセプトを認識することもできる。

 

ヘルツォーク&ド・ムーロンの「デ・ヤング美術館」は、収蔵品に合わせて空間に多様性が感じられる美術館だ。特にその外観と内部空間、あるいは平面的に続く展示スペースとタワーなどその変化を体現できるおもしろい建築である。

de Young Museum – デ・ヤング美術館

開館時間:9:30~17:15
休館日:月曜日
入場料:15$
電話:+1 415-750-3600
URL : http://deyoung.famsf.org
住所:50 Hagiwara Tea Garden Dr, San Francisco, CA 94118, USA

#casa 編集部

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