
新旧融合の新しい観光スポット!長崎県波佐見町の「西の原」で懐かしい建物と新しい体験を堪能する
自然豊かな長崎県波佐見町西の原。かつて波佐見焼の産地として栄えたこの地区は現在新たな姿に生まれ変わり、年齢問わず多くの人たちを呼び込む観光名所となっています。
波佐見焼の産地、西の原とは

西の原は、平成13年(2001年)まで稼働していた窯元がかつてあった場所で、400年以上十代にわたり波佐見焼の製陶を支え続けて来ました。当時分業が普通だった波佐見焼の製陶は、この西の原では製陶するために優れた地形である斜面が続いていたため、すべての工程をこの約1,500坪の敷地内で完結することができました。

当時、すべての工程が完結する製陶所はかなり貴重であり、波佐見焼の大きな特徴である大量生産を可能にし、「福幸製陶所」の発展に大きく寄与しました。平成に入り不況の波が襲うと同時に、波佐見焼の購入層がほぼ年配者だったため衰退の一途をたどり「福幸製陶所」は閉業となりました。
若い職人たちが復活させた新しい西の原

近年、波佐見焼の若い職人たちが波佐見焼を機能的でデザイン性の高い焼き物として生まれ変わらせたことをきっかけにして波佐見焼に再びブームが起こるようになりました。

また、「福幸製陶所」の跡地である昭和初期の古い建物をそのまま利用してカフェやショップにしたことで、西の原は現在波佐見町一番の人気観光スポットとして生まれ変わりました。平成24年(2012年)、敷地内にある福重邸、monné legui mooks(モンネ・ルギ・ムック)、monné porte(モンネ・ポルト)、HANAわくすいが国の有形文化財に認定され、同年に県のまちづくり景観遺産にも登録されました。
個性的なお店が連なる西の原

西の原ではカフェや生活雑貨、波佐見焼の絵付け体験など、買い物から体験型まで多くの時間を費やすことができます。monné legui mooks(モンネ・ルギ・ムック)は、事務所として使用されていた建物をカフェ・レストランとして改装しました。

外観の雰囲気から中にカフェがあるようには見えませんが、昭和レトロ漂う中で旬な食材や産地にこだわったメニューをいただくことができます。外には薪が打って置いてある点も、私たちから見たら逆に斬新さを感じずにはいられません。

monné porte(モンネ・ポルト)では文具やアート関連書籍を取り扱い、かつギャラリーも兼ねています。ギャラリースペースではさまざまな催し物が開催されており、誰でも気軽に立ち寄ることができます。

南倉庫ではかつて出荷事務所として使用されていた建物をリノベーションし、波佐見焼の主に5つのブランドを店内で販売しています。丈夫で割れにくく、手頃な価格で手に入る波佐見焼を実際に手に取って見ることができるほか、切絵付け体験もできるので波佐見焼の魅力を一層感じることができる場所となっています。

そのほかにも、オーガニックやナチュラルにこだわった食料雑貨店、衣食住に関連した生活道具店など、個性的な店舗が合計9店舗、西の原に軒を連ねています。
古き良き場所から新たな価値を創造し、発信する場所
新しい価値の創造は、思いがけない場所から発信されていくもの。波佐見焼の素晴らしさとともに、新たな体験をここに西の原で発見するのはいかがでしょうか。
西の原(旧福幸製陶所)
住所:〒859-3711 長崎県東彼杵郡波佐見町井石郷2187-4
営業時間:店舗による
URL:https://24nohara.jp/