伝統的な仕組みが最先端!「casa amare」に受け継がれる日本家屋の魅力!

初夏は一年でもっと過ごしやすい季節だ。

昼間は太陽の光に照らされて暖かく、夜は気温が下がり夜風が気持ちいい。

家の中にいても冷暖房をあまり使わず、快適に過ごせる時期ではないだろうか。

日本建築は、四季のある独特の風土の中で、その美しさと技術が磨かれてきた。

 

今、伝統文化と最新技術を取り入れた新しい日本人の家「casa amare」が〝ある〟ことで注目を集めている。

 

シックハウスを抑え「空気がキレイ」を実現する家

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「シックハウス症候群」という言葉を聞いたことがあるだろうか。

新しい住まいになれたころ、または家をリフォームしたての頃に、風邪や花粉症などのアレルギー症状が出た経験はないだろうか。

 

湿度の高くなる初夏によく発生しやすいこの症状は、建材や家具などに含まれる化学物資が発散する有害なガスなどが原因で起こるとされている。

代表的なものとして、合板の接着剤や塗料、防腐剤に使われるホルムアルデヒド・アセトアルドヒド・トルエンなどが原因にある。その多くは揮発性物質で、気温が高くなるにつれて発散量が急激に増加する。

 

現在の暮らしでは、シックハウスをゼロにすることは難しいとされているが、それでも住む立場からしてみると、健康被害は最小限に抑えたいというのが正直な気持ちだ。

そんな、住む人の健康を考えて開発され、今、注目を集めているのが「casa amare」でも使用されている「モイス」という調湿建材だ。

 

「モイス」が持つ機能性には「有害物質(ホルムアルデヒドなど)を分解」「調湿機能が高い」「接着剤を使わない」「土に帰る天然成分」「不燃性」などである。

ビニールクロスを使用しないことに加え室内に発生する有害物質を吸着、固定化し、分解する作用がある。そのため高気密・高断熱を保ったままでも「空気がキレイ」を実現させることができるのだ。

 

日本の伝統に注目した、調湿機能!

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日本の住居は、結露やカビなどの原因〝湿気〟と戦いながらその一方で、冷暖房による乾燥への対処も求められている。

 

「モイス」の担当者、三菱商事建材の片岡尚人氏は、「モイスは体積の6〜7割近く水を吸収できます。部屋が乾燥しているときは湿気を放出します」という。

これはまさに、日本の伝統の「土壁」と同じ機能であることを意味する。チリやホコリが付着しにくいという特性は、こちらも日本伝統の「漆喰」と同じ性質が適応されている。

また、室内の調湿機能があるということは、壁内の湿度を抑えることにもつながり、壁内結露やカビなどの発生を防ぎ、家の寿命も長くすることができる。

 

様々なシーンで使用される〝天然成分モイス〟

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日本の伝統を、現代にアレンジした天然成分モイス。この優秀な調湿建材は様々なシーンで人々に親しまれている。

 

家具メーカーが、炊飯器や電子ポットといった蒸気の出る家電を置く棚に取り付けたり、驚くほど水を吸収するためバスマットとして使用される人、脱臭機能も高いため、サンプルや切れ端を下駄箱や冷蔵庫に置き脱臭剤代わりにしてる人もいるという。

また、モイスの主成分は、バーミキュライトという天然の粘土鉱物で出来ている。天然鉱物なので最終的には土に還すこともできるし、粉砕し、土に混ぜれば土壌の有機肥料や園芸用資材にもなる、(某農業関係会社に肥料として納品しているという事実あり。)リサイクル可能な、地球に優しいエコ素材なのである。

これも自然と共にある日本文化ならではの発想のように感じる。

 

モイスは防火性でも優れた機能を持っており、建築基準法に基づく「法定不燃材」でもある。

無機素材でつくられているので、万一のときも煙や有害ガスを発生しない住む人の安全をも守ってくれているのである。

「伝統的な仕組みが最先端」という言葉をきくと、少し不思議な感じもあるが、日本建築文化の一つとも言える「土壁」や「漆喰」の機能を、最先端テクノロジー「モイス」という建材を使用することで、日本独自の風土〝湿気〟と上手く付き合う技術だと言える。

 

 

目には見えない空気や、健康、住む人を守るといった原点を見つめた家作りこそが「casa amare」に受け継がれる日本家屋の魅力のように感じる。