建築のプロが、自らが住む家として選んだインカム住宅「casita(カシータ)」
これまで、注文住宅を中心に住宅設計の仕事をしてきた佐藤歳宣さん。建築のプロフェッショナルが、自らが住む家として選んだのは「casita(カシータ)」だった。
戸建ての賃貸住宅「casita(カシータ)」
「casita」は、戸建ての賃貸住宅。不動産のオーナーとして数戸から複数戸を建てて貸し、家賃収入を得る。少ない初期費用で不動産経営をはじめることができると注目を集めている。
一方で「casita」は、資産運用としてはもちろん、自分や家族が暮らすうえでも、さまざまな魅力があるという。佐藤さんはインカム住宅という形を選んだ。インカム住宅とは、数棟の建物を所有し、そのうちの1棟に自分たちが住み、他は賃貸として貸し出す経営スタイルだ。
フットワークを軽くするためにインカム住宅へ
「仕事の都合で、生活の拠点が変わる可能性がありました。どんな状況にも対応できるフットワークの軽さを持ちたくて、インカム住宅を選んだのです。1棟は賃貸に出して、もう1棟には自分たちが住んでいます。将来は住む場所を変え、どちらも賃貸で貸し出すかもしれないし、入居者つきで売却するかもしれません」
佐藤さんが、数ある賃貸住宅のうちでも自分の住まいとして「casita」を選んだ決め手はどこにあったのだろうか。
「ポイントの一つは、優れたデザイン性です。仕事柄、いろいろな賃貸住宅を見知っていましたが、プロの目から見ても、非常に満足のいくものだと思いました」
プロが見た実際の住み心地は!?
都会的で洗練された外観や白を基調とした居住空間など、「casita」のデザイン性には定評がある。では、実際に住んでみてどう感じたのだろうか。
「間取りがある程度決められているので、はたしてどうかと思いましたが、実際に住んでみると万人向けで家具のレイアウトがしやすく、家族とコミュニケーションをとるのに優れた間取りだと感じています」
そう言って顔をほころばせる佐藤さんが、家の中で一番好きな場所はリビングだ。引っ越してから、家族が一緒にいる時間が自然と長くなったというリビングで、お酒やテレビを楽しむのが、佐藤さんにとっての“くつろぎの時”だという。
一方で、奥様のお気に入りは、リビング脇にある階段だ。まるで海外ドラマに出てくるような開放感あふれるスケルトン階段に座り、訪ねてきた友人たちとおしゃべりをするのが好きだという。
「友人がたくさん来てテーブルに座りきれないと、階段にもお茶やお菓子を用意して座っています。子どもを学校に送ってから帰ってくるまでの6時間、ずっとお茶会をしていたこともあるんですよ(笑)」
「casita」での理想的なインカム住宅の形
佐藤さんが「casita」を建てたのは相続した土地で、特急が停まる最寄り駅から徒歩20分。住宅街と商業地の中間に位置している場所だ。土地は道路から見て、間口が狭く奥行きが深い形が特徴的で、そこに「casita」2棟と駐車場を各2台ずつ設けている。
住宅ローンの支払いと家賃のバランスについては、事前に何度もシミュレーションを行ったという佐藤さん。現在、月々の支払いと家賃はほぼ同額の10万円。つまり持ち出しはほとんどない。佐藤さんは言う。
「周辺の家賃相場は8万5000円から10万円程度なので、立地を考えるとやや高めの設定でした。しかし、戸建賃貸の需要を考えると、挑戦してみてもいいかなと。もしすぐに入居者が決まらなくても、完成後半年くらいは家賃を下げずに待ってみようと、ゆったりと構えていましたね」
ところが実際は、建築中に入居者が決まり、完成直後に引き渡しという理想的な展開で入居に至ったという。
最後に、佐藤さんに、これからインカム住宅を始めようと考えている人へのアドバイスを伺った。
「インカム住宅は賃貸で入ってくる家賃とローンの支払いのバランスが肝になります。また、自宅だけを建てるときとは土地の選び方が違い、多少見方を変えなければなりません。土地探しからプロに依頼して、一緒に探すのがおすすめです」