一軒家を貸し出す戸建賃貸住宅という賃貸経営方式の特徴とメリット

賃貸経営は、不動産を活用した収益方法として注目されています。不動産の賃貸経営には、駐車場や倉庫など様々な活用方法がありますが、特に、居住用の建物を貸す方法は、初期投資がある程度必要なものの、需要の見込める地域なら、かなりの収益が可能です。中でも、小規模の土地所有者でも利用可能な戸建賃貸住宅とはどんな賃貸経営方式でしょうか?

不動産賃貸経営のメリット

土地を所有していれば、誰でも固定資産税がかかります。更地にしておくと、建物がある場合と比べて6倍もの固定資産税を課せられるのです。また、更地は不法投棄の対象になったり、不法占拠される危険もあります。そこで、積極的に所有地の活用を考える人が少なくありません。ある程度の広さがあれば、まずマンションやアパートといった集合住宅の建築を計画する人が多いでしょう。集合住宅は、複数の賃借人が入れ代わり立ち代わり入居するため、賃料ゼロのリスクを下げられます。

建築費を借金してローン返済にすれば、利子を経費として計上できるし、収益物件はその資産価値を通常の家屋より低く見積もられることから、相続税対策にもなるのです。

集合住宅のデメリット

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一般的な賃貸経営として、集合住宅は知られていますが、一軒家しか建てられない狭い土地では不向きです。また、隣室同士の生活騒音といった問題も生じやすいという特徴もあります。そして、駐車場がない場合、駅近などの好条件が揃わないと、入居者を確保しにくいという弱点も挙げられるでしょう。さらに、集合住宅の初期投資額は大きく、万一収益が予想より少ないと、ローン返済に困ることになります。この点、戸建賃貸住宅なら、一軒家を建てればよいだけなので、このようなデメリットがありません。

戸建賃貸住宅のメリットと注意点

戸建賃貸住宅という賃貸経営方式は、一軒家を建てるスペースさえあれば可能なので、自宅の庭が広い世帯なら、自宅の敷地内に一軒家を建てて貸すという方法を採れます。駐車場を確保できたら、多少駅から遠くても、需要があるでしょう。利便性の高い集合住宅より、快適な居住性を重視する人もいるからです。土地面積当たりの収益性に特化した集合住宅は過剰供給気味ですが、戸建賃貸住宅は供給自体が少なく、エリアによっては引っ張りだこと言える状況なのです。リモートワークが発達し、自宅でも業務が可能になった人たちは、出勤の必要性が低く、郊外で静かに仕事ができる環境を求めています。

こうした人たちがルームシェアして暮らすという賃貸方式も有効です。また、家族が長期にわたり、居住する場合、将来的にその建物と土地を買い取ってくれることも珍しくありません。したがって、戸建賃貸住宅の敷地についても、分筆して譲渡可能にしておくことが好ましいでしょう。

狭い土地でも活用できる戸建賃貸住宅を検討してみましょう!

余っている土地や自宅の敷地の空きスペースを放置しておくのは、少なからぬ損失かもしれません。狭小住宅でも、独立した家屋に住む生活に憧れる人たちには、根強い人気があると言えます。建築費のローンや賃貸物件の保有が固定資産税や相続税の対策になることも考え、戸建賃貸住宅という賃貸経営方式の導入も考慮してみましょう。ただし、立地や地域の特性により、需要に差があるため、慎重に検討しなければなりません。