CAMPFIRE代表・家入一真が語る、暮らしとインターネットの繋がり
毎週月曜日、福岡のラジオ放送CROSS FMがお送りする立山律子の「ライフスタイルメディア #casa」。今回のゲストは、国内最大のクラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」代表取締役の家入一真(いえいりかずま)さんです。
リモート会議もメガネを変えて気分転換
現在、クラウドファンディングサービスを提供する「CAMPFIRE」代表取締役、ネットショップ開設サービスを提供する「BASE」共同創業取締役などを務める家入さん。
家入さんが暮らしの中で大切にしているデザインは、「メガネ」だそうです。
実際に目が悪いわけではないらしいのですが、持っているメガネの数はおよそ2、30個にも及び、最近増えているオンライン会議などでも、使い分けて気分転換をしているとのことでした。
他にも、お寺巡りが好きで、出張の時はその地域のお寺を訪れ、境内で瞑想して時間を過ごすことが多いと語ってくれました。
旅をしながらリモートワークを当たり前に
暮らしの中のデザインが変わっていく中で、家入さんの生き方や暮らし方にも変化がありました。家入さんは、この数カ月で、働き方や日常、息抜きとしての娯楽の境目がなくなってしまった感覚があったそうです。
そして家入さんは、今後はワーケーションが当たり前になっていくと話します。「ワーケーション」とは、「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語で、主に旅行を兼ねながら仕事を行う労働形態のことを指します。
家入さんは、ワーケーションを通して、旅をしながらいろいろな地域でリモートワークをしていきたいと語ります。
オンラインもオフラインも地続きである
家入さんは、オンラインとオフライン、すなわちリアルとバーチャルは実は地続きであると語ります。家入さんが提供するコンテンツは、そんな0と1で分けられてしまう傾向にある部分を、グラデーションのようになめらかに繋ぐ役割を担っているそうです。
家入さんは、オンラインショップを持つことを考えたことがなかった人や、資金や支援者を得られず、夢を諦めてしまった人に、オフラインでは実現できなかったことでも、オンラインで実現しようと、背中を押してあげたいという共通のコンセプトを掲げています。
連続起業家、家入一真とは?
家入さんは、22歳の時に初めて起業を行いました。その後も、事業を引き継ぐなど繰り返し、何度も新しく起業を行います。このような起業家を、連続起業家、英語ではシリアルアントレプレナーと呼びます。
多くの会社を持つ家入さんは、それらをすべて名乗ることが大変なので連続起業家という言葉を使い、自分を表現します。
家入さんは、22歳で起業するまで、会社員を務めていた時期もあったそうです。しかし、家入さんは当時を思い出し、「基本的に人間として難がある」と語りました。
時間や約束を守れなかったり、朝起きることが出来ずに遅刻してしまったり、会社に行かなくなってしまい、辞めさせられてしまったことが何度かあったと言います。
家入さんは、自分でやっていかなければ自分は生きていけないだろうと気づき、起業家を目指したそうです。
「お金の流れをカラフルに。」
家入さんは当初、日本にクラウドファンディングが根付くのかが疑問だったと言います。
日本は海外に比べ、寄付の文化が希薄であったり、お金の話をすることや、友人とお金のやりとりをすることに対して、タブー視される傾向があるからです。
家入さんは、お金の流れがなめらかになれば、挑戦する友人、困っている友人にお金を出してあげる文化が生まれ、お互いが支え合っていける仕組みができるのではと語ります。
さらに、現金では生々しくても、オンライン化により、決算や送金がなめらかになれば、お金に感情やメッセージが乗って、数十円、数百円単位でお金が自由に行き来するようになり、カラフルなお金の流れが生まれると言います。
そんな想いから、株式会社CAMPFIREは、「お金の流れをカラフルに。」をキャッチコピーに掲げているそうです。
CAMPFIREでは他にも「夢見る人をはじめる人に」を掲げ、挑戦する人と、それを支援する人が一緒にその人の夢へ、参加していくことができる世の中を目指しています。
人生は実験である
今後、ポスト資本主義が訪れると語る家入さん。資本主義は、行き過ぎた作り物であるのに対し、お金だけではない世界が来ると言います。お金がなくなる世界と、お金がなくては生きていけない今の世界を繋ぐのが役割であると感じているそうです。
家入さんは。「LIFE is 実験」、すなわち「人生は実験である」と語ります。
正解がわからない、誰も正解を持っていない現代、失敗を繰り返しても、常に実験する気持ちで挑戦していくことが唯一の正解であり、新たなことにチャレンジしていけるようにありたいと話してくれました。