注目の戸建賃貸住宅!果たして一軒家は賃貸経営に向いているのか?
賃貸経営はマンションなど集合住宅が基本だったが、都市部のマンションを中心に国内外の投資家たちがこぞってオーナーとなり、空室率は上がるばかり。供給過剰の状態に陥っている。その一方で、戸建賃貸住宅の建築があちらこちらで見られるようになってきた。一軒家は根強い人気を持つ住宅形態だが、果たして賃貸経営をするのに適しているのだろうか。
人気の住宅形態は?
国土交通省土地市場課が平成30年7月に公表した「平成29年度土地問題に関する国民の意識調査」によると、3000人の内、64.9%の人が「望ましい住宅形態」を一戸建てと答えていた。一戸建てに住む場合、土地も建物も所有していることが望ましいと考える人が多いものの、一戸建ての需要が高いことは明らかである。
一戸建てを希望する人はどんな人?
一戸建てを望む人の年代は70歳以上で、男性が多い。住み慣れた住宅形態が良いと考えているのかもしれない。
実は20~40代くらいの子育て世代にも、一戸建てを望む声は少なくない。だが転勤の可能性がある会社員であれば、安易に不動産を購入することはできないだろう。また、住宅手当のような福利厚生が受けられなくなる場合もある。
そこで光が当たるのが、戸建て賃貸住宅である。賃貸住宅に住む場合でも、できれば庭や駐車場が欲しいと考える人は多いが、一戸建てであれば希望が叶えられる。さらに小さな子どもやペットのいる家庭では、上下階や隣の住人に騒音で迷惑をかけることもあるから、それほど気を遣わなくて良い一戸建ては魅力的なのだ。
賃貸住宅の需要
続いて「住宅の所有に関する意識」のアンケートでは、「土地・建物については、両方とも所有したい」という人が75.7%と多数を占めていた。「賃貸住宅で構わない」人は16.3%と少数派であるものの、過去のアンケート結果と比べると3ポイント増加している。
持ち家は欲しいが、建物の維持管理に対してリスクを感じるという人は多い。小規模修繕費用や大規模リフォーム費用など、維持費は案外次々にかかってくるものである。
したがって、この先も賃貸住宅で構わないと考える人は増加していくのではないだろうか。このことから、これから賃貸経営をするのであれば、集合住宅よりも戸建賃貸住宅を選ぶのがおすすめといえる。
早めに参戦するのが吉
これから飽和状態にある集合賃貸住宅に投資したり、賃貸経営に参戦したりするのはリスクが高く、おすすめできない。この先需要が伸びていく可能性があるのは、戸建賃貸住宅だ。集合住宅を建てるときと一軒家を建てるときのコストを比べるとわかるだろうが、戸建賃貸住宅は投資額が少なく、利回りが高い。利点の大きい戸建賃貸住宅が飽和状態になる前に参戦するのが賢明だろう。