シアトル不動産物件視察!シアトルの湖に浮かぶフローティングハウス。

シアトルはアメリカ北西部で最大の都市である。日本では、AmazonやMicrosoftなどの世界的な有名企業の創業地であることや、スターバックスコーヒーなどに代表されるシアトル系コーヒーショップなどの印象が強いのではないだろうか。そんなシアトルは、ピュージェット湾とワシントン湖の中間に位置し、ユニオン湖やグリーン湖、カスケード山脈など、豊かな自然に囲まれており、都会の利便性と緑豊かな暮らしが両立できる都市である。今回は、自然を存分に堪能できコンパクトに住まうシアトルのフローティングハウスを紹介する。

フローティングハウスというと聞きなれない方も多いと思うが、言葉の通り水上に浮かぶ家のことを指しアメリカのポートランドやカナダのバンクーバー、オランダのアムステルダムなどが有名だそうだ。今回のユニオン湖に浮かぶ水上ハウスは、板張りの外壁とグリーンの屋根が特徴的なコテージのような外観である。辺りにも馴染む配色で環境とも調和している。

ユニオン湖を望む開放的なリビング

リビングに入ると、そのまま湖と繋がっているかと思ってしまうような景色が広がる。床から屋根まである窓からは、外光が入ってくるため、昼間は自然光だけで十分なほどだ。構造にもなっている垂木や梁が、空間全体を特徴付けており、天井も高くとても開放的な印象を与える。床は艶のあるチェリー材を使用しており、空間に温かみと落ち着きをもたらしてくれる。

室内にセッティングされている家具はラタンのラウンジチェアやウォールナットのダイニングテーブルなど、全体的に落ち着いたナチュラルなもので揃えられている。シンプルなフォルムのものをセレクトしているため、グリーンとイエローにカラーリングされた壁面がアクセントになっている。飾り棚の部分には、小ぶりなフォトフレームが小気味よくディスプレイされている。

明るいダイニングスペース

ダイニングはリビングと直接繋がっており、すぐ横にある。そのため、湖側の掃出窓からも採光は取れるが、ダイニングテーブルの手元を照らすために天窓を有効的に使っている。ダイニングチェアは、リビングのラウンジチェアと合わせコーディネートしたラタンのものと、インダストリアルな雰囲気のアルミのチェアがミックスされている。

アウトドアリビングにぴったりのウッドデッキ

リビングからウッドデッキに出ると、水上の風景を楽しめる空間が広がっている。デッキの木の色に合わせてセレクトした屋外用のソファとコーヒーテーブルが置かれている。気持ちの良い風を浴びながらくつろげる空間だ。赤い葉をつける植栽も、湖とのコントラストが美しい。

ナチュラルテイストのコの字型キッチン

キッチンは、床材と同じチェリー材のキッチンパネルと黒のワークトップ を使用しており温かみのある雰囲気でまとまっている。コの字のタイプは広くはないが、作業動線が小さく効率的に作業ができる。また、シンクの上に天窓があるため明るさが確保されており、お料理をしながら外を眺めることができる。

ロッジのようなベッドルーム

ベッドルームは省スペースでありながら、窓に囲まれており開放的に過ごせる空間になっている。壁面と天井は同様の木材を使用しており、素朴で温かな雰囲気だ。ベッドリネンは、室内を広く感じられるような無地のホワイトのものをセレクトしている。ベッドスローとクッションは織りが特徴的な落ち着いたオレンジのファブリックを選び、温かみをプラスしている。

ベッドでくつろぐ時や就寝前にも窓から空や湖を見ることができる。

色使い・小物使いで仕上げる洗面スペース

水廻りは、シンプルながら小物がバランス良くコーディネートされている。色使いも床材のブラウンをベースに、壁面のイエローと洗面台のタイルの色を同様のトーンで合わせており、まとまりのある空間を作り出している。また洗面台のタイルの天板とタオルの色味を揃え、上品な印象に仕上げている。

 

湖に浮かぶフローティングハウスは、日本に住んでいると縁遠い非日常的な感じを受けるが、コンパクトな住まいでのインテリアのまとめ方やレイアウトの仕方は、日本の住まいでも参考にできるポイントがあったのではないだろうか。