中古より新築が正解?物件価格高騰・建築費上昇のいま、戸建賃貸を新築で始めるメリットを解説
不動産価格の高騰が続くなかで、「いまさら新築で建てるのはコストがかかりすぎる」と感じている方もいるかもしれません。たしかに、建築資材は2021年から2025年11月までの約5年間で40%近く上昇しており、新築住宅のコストは以前と比べて明らかに増しています。しかし、これは中古物件への安易なシフトが正解であることを意味するわけではありません。建築費が上がっているのと同様に、中古物件の価格もまた連動して上昇しています。さらに2025年4月からは全ての新築住宅に省エネ基準への適合が義務化され、住宅性能の「下限」が底上げされました。この変化は、高品質な新築戸建賃貸住宅を選ぶ理由をむしろ強化しています。
中古物件の「割安感」が薄れている現実

物件価格が高騰するなかで「新築より中古の方がコストを抑えられる」という考え方は、以前は一定の根拠がありました。しかし現在の市場では、その前提が揺らいでいます。首都圏全体の中古戸建て価格は前年同期比で下落したエリアもあるものの、東京23区・横浜市・川崎市などの主要都市圏では依然として上昇基調であり、首都圏のなかでも地域差が生じている状況です。加えて、中古住宅はリフォーム済みや購入後にリフォームするケースもありますが、省エネ性能や耐震性能の面での懸念が残ることも事実です。取得コストだけで判断して中古物件を選んだ結果、入居者ニーズとのミスマッチが生じたり、修繕コストが予想以上にかかったりするリスクも考慮に入れる必要があります。新築か中古かを判断する際は、取得価格だけでなく、性能・維持費・入居者への訴求力を総合的に見ることが重要です。
省エネ基準の義務化が「新築の優位性」を底上げした

2025年4月に施行された建築物省エネ法の改正により、すべての新築住宅に対して省エネ基準への適合が義務づけられ、これまで努力義務だった省エネ性能の確保がすべての建築主に求められるようになりました。断熱等級4がこれまで努力義務だったのに対し、2025年4月以降はそれが義務となっています。これは、2025年4月以降に建てられた新築住宅には一定以上の断熱性・省エネ性能が保証されることを意味します。入居者にとってみれば、冷暖房効率が高く光熱費を抑えやすい住まいへのニーズは高まる一方です。省エネ基準を満たす賃貸住宅が徐々に主流になっていくなかで、基準を満たさない物件は10年ほどで競争力を失ってしまうと指摘されています。省エネ基準に適合した新築戸建賃貸は、こうした市場の変化に対して最も適応力の高い物件と言えます。
長期優良住宅としての認定が資産価値を守る
新築戸建賃貸をさらに有利な投資にするのが、長期優良住宅としての認定です。長期優良住宅とは、長く良好な状態で住み続ける措置を講じた性能の高い住宅で、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて認定されるものです。ZEH住宅と同水準の省エネ性能に加え、耐久性・耐震性・維持管理のしやすさなど複数の認定基準をクリアする必要があります。長期優良住宅として認定された物件は、税制上の優遇措置を受けられるだけでなく、建物の品質が高く維持されやすいため、長期にわたって資産価値が保たれやすい特性があります。賃貸住宅として運用する場合も、建物の劣化が緩やかなぶん修繕コストを計画的に管理しやすく、入居者にとっても安心して長く住める住環境を提供できます。家賃水準を維持しながら安定した収益を生み続けるためには、建物品質の高さが長期的な競争力の源泉となります。
入居者の「選ぶ目」が厳しくなっている時代
家賃の上昇トレンドが続くなかで、入居者が物件を選ぶ基準はより明確になってきています。物価が全般的に上がっているため、家賃という固定費を支払う以上は、それに見合う居住価値を求める意識が高まっています。最近のトレンドで注目しておきたいのは、間取りプランの中で「広めのLDK」のニーズが以前にも増して高まっていることです。また、高断熱・高気密の住宅は冷暖房費を抑えられるため、物価上昇時代において入居者の生活コスト全体を下げる効果があります。こうしたニーズに応えられる新築戸建賃貸は、同じ家賃帯でも「選ばれやすい物件」として差別化できます。省エネ基準適合住宅の賃貸では、省エネ性能や断熱性能に加えて年間の光熱費の目安も記載されるラベルが表示されるため、入居者が一目で性能を把握して物件を比較できるようになっています。性能の「見える化」が進むことで、高品質な新築物件の訴求力はさらに高まっていくでしょう。
建築費の上昇は「今後も続く」前提で考える

建築費が上がっているいまに新築で建てることへの不安は理解できます。しかし、この先建築費が大幅に下がる見込みは現時点では乏しい状況です。建築工事費の上昇は木材をはじめセメントや鉄骨など建築材の全体的な高騰と、建築工事の職人不足による人件費アップが大きな要因であり、特に人件費については職人不足が解消されない限り上がり続ける可能性が高いと考えられています。つまり、「もう少し様子を見てから建てよう」と先延ばしにしても、建築コストが下がっている保証はなく、その間に家賃収入を得る機会を失い続けることになります。省エネ基準も今後さらに引き上げられる方向にあり、建物の省エネ基準は遅くとも2030年までに大きく引き上げられ、より高性能な建物が求められる見通しです。早めに高品質な新築戸建賃貸を建てて賃貸経営をスタートさせることが、長い目で見てもっとも合理的な選択と言えるでしょう。
戸建賃貸を新築で始めるメリットがいっぱい
物件価格の高騰や建築費の上昇は、たしかに投資のハードルを上げる要因です。しかしその一方で、省エネ基準の義務化と入居者ニーズの高度化は、高品質な新築戸建賃貸住宅の価値を着実に高めています。市場環境が厳しくなるほど、物件の「質」の差が入居率や家賃水準に直結するようになります。価格が上がり続けるいまだからこそ、コストだけを見るのではなく、長期にわたって入居者に選ばれ続ける物件の条件を、改めて見つめ直してみてください。
