2020年「東京オリンピック」前後に目を向けるべき不動産“市場”のキーポイント。
これまで「casita journal」では、戸建位賃貸「casita」の魅力と可能性と共に、不動産投資・住宅購入などのミクロの視点での話もお伝えしてきた。今回は3年後に控えた「東京オリンピック」に目を向け、これから先の地価や住宅価格がどう変化しゆくかマクロ視点でみてゆきたい。
今後、インバウンドツーリストが不動産価格に影響をあたえる。
皆さんも周知のこととは思うが、不動産価格・価値は住む地域によって大きく変わる。人口が多い都市部や、人気のエリアなどは価格が高く、人口が少なく土地や地域自体に付加価値がない場合はその地域の不動産価値は下がる。また、建物の値段は機能性や使用など、建物単体の価値が金額に反映されるため土地とはまた違った観点からの査定になる。
そんな、不動産価格に大きく影響を与える人口は、2005年辺りをピークに減少しはじめた。少子化の問題なども含め、直近よりも10年、20年後に人口減少が、日本の経済にどう影響を与えるのか不安視されていいる。そこで、政府は海外からの移住者に目を向けた。3年後に控えた東京オリンピック、オリンピック後のカジノを含む統合リゾート(IR)の実現など海外からの集客を見込んでいる。
2020年東京オリンピックまでの不動産価格は安定の傾向?
2020年までは、“オリンピック”という具体的な景気対策があるうちは、大きく土地の価格が下がることないだろう。むしろ今は売り時・買い時と言えるかもしれない。
オリンピックまでは景気は上向くが、気になるのはその後だ。過去の統計的にもオリンピックをピークに景気は下降傾向にある。土地や不動産価格は人口にも勿論左右されるが、国の経済動向・景気にもっとも大きく左右される。カジノを含む統合リゾート(IR)の実現に向けた動きには期待は高いが、地方都市などどこまで影響が反映されるかはまだ未知数だ。
2020年オリンピックが以降は不動産価値はどうなるの?
関東エリアに至っては2011年の東日本大震災以来、地震や災害などを考慮する傾向が強まり、一時は海岸地域などでの人口減少がみられた。しかし、景気の回復と記憶の風化と共に、埋め立て地域のタワーマンションなどの建設は盛り上がりを見せている。
ニュースで話題になっている豊洲地域も同様だ。埋立地・交通のアクセスも良いわけではないが、“東京オリンピック”に向けて、海外の投資家用に販売されているようだ。実際この地域のタワーマンションが中国系の方が購入されてるケースも少なくない。住むとなると少し不便だが、築地や銀座といった観光スポットが近く、ロケーションも良い。
“爆買い客”が落ち着いた銀座界隈でも、中国人系の方を見ない日はない。中国人富裕層は日本の首都圏不動産市場に目を向けているため中国マネーが日本の不動産市場に流通する可能性がある。中国マネーと不動産ファンドの状況しだいでは上昇の可能性もある。
2020年に「東京オリンピック」という世界中から人々が集まる。海外の方をどう掴むか、またどんなビジネスの関係性を結ぶかがキーポイントなのではないかと思う。経済動向とシンクロする不動産価格だからこそ、今後も注意深くみてゆきたいポイントだ。