茅ヶ崎の「超地域密着型工務店」松尾建設代表・青木隆一が語る、暮らしの中にある物語に寄り添う提案とは!?
神奈川県茅ケ崎市。いい意味で気取らない海沿いのその場所で2ヶ月に1度、地元の人々に愛される「茅ヶ崎ストーリーマルシェ」が開催されている。仕掛けるのは、同じく地元・茅ヶ崎市に寄り添う工務店「松尾建設」。
代表の青木 隆一が考える、地域・人々との関わり、その向こう側にある「物語」へのこだわりは、初代から代々受け継がれる伝統を大切にしながら作り上げる「理想」にとことんこだわる家づくりに共通するという。
どこまでも愛に溢れた「THE 茅ヶ崎ボーイ」、青木氏が語る暮らしの在り方、そしてデザイン。茅ヶ崎で家づくりをすることへの想いとは一体?
【松尾建設代表・青木隆一】
松尾建設株式会社・代表取締役。茅ヶ崎生まれ・茅ヶ崎育ち。地元茅ヶ崎の情報量と現場での経験を活かし、家族それぞれにあったライフスタイルを提案する。趣味はSUPとキャンプ。
暮らしを家が邪魔しないよう家づくりのベースはシンプルに
暮らしの中で大切にされているデザインとは?
飽きの来ないシンプルなデザインを目指しています。お客様が引越しをされて色々なアイテムが入った時に、家がそれらを邪魔をしないようベースはシンプルに作るように心がけてやっています。
作られる家は、壁の白・木の温もり…自然を感じますよね。やはり自然の多い場所がお好きですか?
そうですね。海の近くに住んでいるので、海も当然好きなのですが、山も好きで。最近は、会社の横の駐車スペースを作り込んでウッドデッキを建てて、そこで過ごす時間が好きです。
外も中もシンプルなことを心がけているが、そのほかにはどんな家づくりをされているのでしょうか?
私たちが一番家づくりで考えているのは、家そのものもそうなんですけど、お客さんと長い付き合いがしたいというところもあって、「長いお付き合いができるような家づくり」を考えてトータルに提案させてもらったりしています。
家づくりで昔と今で決定的に変わった点は?
自分たちらしさを出したい人が非常に増えてきていますね。例えば、キャンプが好きだから、家の中にそういったものを取り込みたいという依頼が来たりだとか。家だけでなく、庭もつないで家の中でもテントが張れちゃうみたいな。アウトドアリビングのように庭も一体的に取り込んでいくような提案も最近させてもらっています。
自分たちにとってどのようなものが一番大切なのかを考えていく時代
コロナ禍での生活の変化に対応して家づくりも変わってくると思いますか?
コロナの影響は非常に大きいと思っていて、家にいる時間はテレワークなどで非常に増えていると思います。
暮らしで今まで目を向けなかったところを見つめ直している機会になっていると思っていて、考え方や暮らし方が自分たちにとってどのようなものが一番大切なのかを考えていくと思います。それに対する提案もだいぶ変わってくるのではないのかなと。
外も中もシンプルなことを心がけているが、そのほかにはどんな家づくりをされているのでしょうか?
私たちが一番家づくりで考えているのは、家そのものもそうなんですけど、お客さんと長い付き合いがしたいというところもあって、「長いお付き合いができるような家づくり」を考えてトータルに提案させてもらったりしています。
家づくりで昔と今で決定的に変わった点は?
自分たちらしさを出したい人が非常に増えてきていますね。例えば、キャンプが好きだから、家の中にそういったものを取り込みたいという依頼が来たりだとか。家だけでなく庭もつないで家の中でもテントが張れちゃうみたいな。アウトドアリビングのように庭も一体的に取り込んでいくような提案も最近させてもらっています。
暮らしにくくならない程度になるべく小さく作る
家族構成もどんどん年数によって変わっていくし、その辺りのフレキシビリティってこれから大切なのかもしれないですね。
それは本当そうですよね。家族が一番マックスに成長していった時に合わせて家を作ると、やっぱり最後に余ってしまうので、あまり大きな家を作るのではなく、暮らしにくくならない程度になるべく小さく作るということも間取りデザインでは気を使っています。
地元の人に愛される「茅ヶ崎ストーリーマルシェ」を主催
松尾建設では地元の人に愛される「茅ヶ崎ストーリーマルシェ」というイベントを定期的に開催されていますが、どういったものなのでしょうか?
2013年7月に初めて開催させていただいて、そのキッカケは家づくりをしていただいたオーナーさん達の「オーナー会」が発展したようなものであって。
そこを「オーナーさんたちにまた帰ってきてもらう場所」として提供しているということと、どうせなら地域の人たちも一緒に楽しんでもらうというものがどんどん発展していったというものです。
飲食の店舗を中心に多い時には20店舗ぐらいの出店がある茅ヶ崎ストーリーマルシェ。茅ヶ崎ストーリーマルシェでは職人さんが作ったものや、茅ヶ崎の美味しいものもたくさん並んでいる
家づくりと茅ヶ崎ストーリーマルシェ、共通点はありますか?
家づくりには ご家族のストーリーがあると思うんですけど、マルシェにも「出店者たちがどんな想いでこういうことを始めているのか」とか「何でこういった物を味わって貰いたいのか」とかというところにそれぞれ想いや物語がちゃんとあり、それが出店の条件にもなっています。家と一緒で素材にもこだわりがある点も共通点だと思います。
今では茅ヶ崎の一大イベントになっていますが、やっててよかったなと思うことは?
やっぱりそこでいろんな人たちが出会っていくとか、2ヶ月に1回マルシェに来て友達同士になっていったりだとか、再会していたりだとか。出店者同士で横のつながりができていたりだとかを見ていて、僕らも非常に嬉しいなと思いますね。
茅ヶ崎ストーリーマルシェで茅ヶ崎に魅了されて茅ヶ崎に引越ししてしまった人も!
クラウドファウンディングを活用した、誰もが使えるお店「トライアルキッチン」を作ろうと思ったキッカケは?
オーナーさんのお宅にお邪魔して、奥様の手料理をいただく機会だとかで、せっかく美味しい料理が作れることとかをもっと発信したらいいのになと思うことがあって。実際に聞いてみると「そうゆうことをやりたいけど中々機会がないし、いきなりお店を出すわけにもいかないし」ということだったので、もしかしたら他にもそういう人がたくさんいるのでは?と。
せっかくあるマルシェの会場と私たちの敷地を使って皆さんのためになればな、というのがキッカケでした。ここで試しにチャレンジしてもらって、手応えを掴んでもらったら次のステップへ行くのでもいいのではと思い、キッチンを作ったという感じですね。
トレーラーハウス「mobile casa」
併設されるトレーラーハウス「mobile casa」を使うようですが、その良さとはなんでしょうか?
動く小さな家というイメージで、この中にトイレもシャワーもキッチンも完備して大人2人くらいなら楽に住めちゃうような出来栄え。
これを今度、広い庭や、2拠点目として安い土地に設置して、週末ハウスやテレワーク用のスペースに使ったりすることもできる。非常に大人も子供もワクワクするようなものだと思います。
トライアルキッチンとトレーラーハウスが設置された茅ヶ崎ストーリーマルシェ。茅ヶ崎にとってどんな場所になったらいいなと思いますか?
トライアルキッチンを使ってチャレンジして巣立っていってもらった人たちが、「ここがスタートだった」と思い出の場所になっていったりだとか、触れ合いの場所として地域の人とかを介して市外県外から移住される人々がここを見て茅ヶ崎のことを知ってもらって移住される方が増えたり、楽しくてワクワクするような場所になったらいいなと思います。
人生も楽しく、家づくりも楽しく。
「自身にとってのLIFE IS ○○とは何か」という問いに対して返ってきた返答は、「FUN」。インタビューの節々にもよく言葉にしていた「楽しい」「ワクワク」というワードは、青木氏の活動の軸になっていることは確かだが、松尾建設と関わる全ての人々に「やっぱずっと楽しくワクワクしながら暮らしてもらいたいという想いがある」という。本人の人生についての答えが、いつの間にか彼の周りにある環境や人々への想いへと変わってしまっているあたり、まさに「どこまでも愛に溢れる男」。彼の周りに人々が集う理由は一目瞭然であった。
松尾建設の世界観を感じ取ることができる会社案内「WELCOME」
青木氏は、自分たちのことをどうしたら知ってもらえるのかを考えて、他にはない会社案内を作った。通常の会社案内は、自社の歴史や取扱商品などが並べていることのが多い。しかし、青木氏は事務所にも置いてある自身が好きな雑誌「Kinfolk」のように言葉をそぎ落とし、写真をとおして世界観を感じ取ることができる会社案内を製作した。製作は、雑誌編集社に依頼し70ページにも及ぶ。表紙も雑誌Kinfolkのように箔押しでWELCOMEという文字が刻まれている。松尾建設の事務所には家を建てる方だけではなくサーフィンから帰ってくる人や散歩する人も事務所を覗き込んで気軽に挨拶を交わす。そんな空気感がWELCOMEの会社案内からは感じ取ることができるだろう。