モデル・渡辺佳子が“福井で感じた美しさ”をかたちにした福井・宮大工建築の宿「SOLAGOI 宙鯉」が開業

モデルの渡辺佳子とSOLAGOI合同会社が、福井市宝永に残る宮大工建築の日本家屋をリノベーションし、1日1組限定の宿「SOLAGOI 宙鯉(ソラゴイ)」を2026年1月1日に開業します。福井産の無垢材と寺社建築を担う宮大工の伝統技法が生む空間は、光と影の移ろいがほどけていくような静謐さが特徴。観光地を“消費する旅”ではなく、土地の文化に深く触れる“静かな再生の旅”の受け皿として、新しい滞在体験を提案します。

渡辺佳子が福井で出会った「熱狂ではない美しさ」

渡辺佳子は、モデルとして活動する一方で民藝・工芸・アートの探求を続けてきた人物。2024年に夫の地元である福井市へ移住したことを契機に、土地が育んできた手仕事や自然観、控えめで奥深い美意識に強く心を動かされたといいます。そこで出会ったのは、派手さや話題性とは異なる、日常の中に息づく静けさ。本人は「100年後に残せる美しさがここにはある」という確信を起点に、建物を“保存”ではなく“再生”として未来へ手渡す場を構想し、「SOLAGOI 宙鯉」の開業へと結実させました。

モデル・渡辺佳子

撮影:森岡洋貴

静岡県出身。モデルエージェンシー「フロント」所属。雑誌・CM・広告など幅広い分野で活躍し、『Domani』(小学館)では11年間専属モデルを務める。現在も『eclat』などで活躍し同世代の女性から高い支持を得ているファッションモデル。2024年、夫の故郷である福井に拠点を移し、東京・大阪を行き来しながら、ファッションとライフスタイルの視点から地域に新たな価値を届ける挑戦を続けている。

宮大工建築×福井産無垢材が生む「一回性の建築」を宿へ継承する

「SOLAGOI 宙鯉」の核にあるのは、寺社建築を手がける宮大工が丹念に作り上げた架構と、福井産の木や素材に向き合う誠実なつくりです。二度と再現できない“一回性の建築”の美と、使い込むほど奥行きを増す民藝・工芸の思想を重ね合わせ、約180㎡という空間を1日1組で迎えることで、滞在の純度を高めています。

視覚的な意匠だけでなく、時間帯によって変化する光の入り方や、素材の手触り・余白の取り方までを含めて「心が静まる場所」を建築として成立させようとしている点が、この宿の価値の中心にあります。

また、プロジェクトは単独の“施設づくり”に留まりません。意匠設計は清水隆之建築設計事務所、建築施工は大須賀技建、造園は芹川造園が担当し、構造設計や照明設計協力なども含めた専門家チームで空間を立ち上げています。宿の体験を建築の総合芸術として整えるために、設計・施工・庭まで一体で編み直していることが読み取れます。

「宙鯉」という物語と、世界へ開く“静かな旅”の入口

名称に冠された「宙鯉」は、鯉が龍へ昇る“登竜門”の物語を重ね、滞在を単なる宿泊ではなく「この土地の価値を未来へ手渡す物語としての空間」に位置づける意図が示されています。

福井の文化は世界水準で見ても稀有な価値を持ちながら、十分に伝わり切っていない——その課題意識のもと、「静けさ・工芸・土地固有の体験」を求める旅慣れた旅行者の潮流、クラフトマンシップ、サステナブル・ラグジュアリー、静かな旅とも接続し、福井の魅力を国際的に開く入口として育てていく方針です。

施設は福井県福井市に位置し、北陸新幹線の福井駅から車で約5分、えちぜん鉄道の福井口駅から徒歩4分。1日1組限定で最大6名まで宿泊可能とされ、予約はAirbnbで2025年12月26日に開始、2026年1月1日に開業します。さらに今後の展望として、地域工芸の発信・ワークショップ、静けさを求めて集うリトリート、歴史ある住宅や空き家の再生支援など、宿を拠点に文化的な導線をつくる計画も掲げられています。

二度と再現できない建築に泊まる「SOLAGOI 宙鯉」

「SOLAGOI 宙鯉」は、宮大工建築という“二度と再現できない建築”を、福井産材と地域の職人の力で再生し、1日1組の静かな滞在体験として提示する宿です。渡辺佳子が福井で感じた「熱狂ではない美しさ」を、建築・素材・物語へ翻訳することで、観光地消費とは異なる旅のかたちを提案します。土地の文化を世界に開く拠点として、この宿がどのように成熟していくのか。福井の新しい“入口”として注目したい存在です。

SOLAGOI 宙鯉

WEBサイト:https://solagoi.com
Instagram:https://www.instagram.com/solagoi_official/
所在地:福井県福井市
アクセス:北陸新幹線福井駅より車で約5分 / えちぜん鉄道 福井口駅より徒歩4分