京都将軍塚青龍殿の京都を一望する檜大舞台に佇む吉岡徳仁のガラスの茶室「光庵」。2017.06.05Mon

2011年のヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展で、吉岡徳仁によるコンセプト模型を発表したガラスの茶室が京都の将軍塚青龍殿に展示されている。京都を一望する桧舞台に佇むガラスの茶室「光庵」は、京都市とフィレンツェの姉妹都市提携50周年の記念として実現した。

透明なガラスで表現された茶室

京都を一望する京都将軍塚青龍殿の檜大舞台の中央に佇む茶室「光庵」は、全てガラスの素材を使いながらも日本独自の自然に対する解釈とその空間性を再現。自然とそこに関わる茶道のような人間の文化的な行為が表現されている。近年の吉岡徳仁の作品に共通する非物質的な思考が見て取れる。

時間帯によってはプリズムを通り過ぎる太陽光線が虹色の光となり、「光の花」となって現れる。その自然や時間軸をもデザイン要素として取り入れる様子は日本的であり、いかにも吉岡徳仁の作品という気がする。

凛とした空間と程よい緊張感

標高220メートルの高台にあるこの檜舞台は京都の街を一望できる景勝地であり、空気の澄んだ冬季の晴れた日には比叡山や大阪まで見渡すことができる。周囲の庭園は四季によって彩りを変え、紅葉の時期には色鮮やかな京都を味わうこともできる。そんな檜舞台に凛とした姿で現れた「光庵」は周囲に程よい緊張感を与える。抜けの良い舞台と透明な茶室のコントラストがサイトスペシフィックな場所へと変化させた。

 

茶室は宇宙という言葉があるように、そこに一つの世界が詰まっている。吉岡徳仁によって再構築されたガラスの茶室は、その光の操る手法など、まさに自然と人間の行為を繋ぐ宇宙を感じさせてくれる。ガラスでありながら最も日本的な茶室と言えるかも知れない。

会期は2017年の9月10日まで。

吉岡徳仁 ガラスの茶室−光庵(将軍塚青龍殿)

開館時間 : 9:00~17:00
休館日 : 無休
拝観料 : 500円
電話 : 075-771-0390
URL : http://www.shogunzuka.com
住所 : 京都府京都市山科区厨子奥花鳥町28

casa amare

日本の伝統美を手本にした

「受け継がれる家」