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小さいことはいいことだ!小屋やモバイルハウス、タイニーハウスが人気になった5つの理由。

近年ライフスタイルの変化により小屋やモバイルハウス、タイニーハウスが大変人気となっている。単に話題性だけでなく無印良品snow peak(スノーピーク)は独自のコンセプトの小屋を開発。まだ限定的ではあるが、実際に販売して購入されている。#casaでもインタビューしたタイニーハウスを紹介したり、実際に建ててみたりしている「YADOKARI」の活動などはその健著な例だろう。

単にライフスタイルの変化で片付けられない、小屋やモバイルハウス、タイニーハウスが人気になった理由とは何だろうか?

インターネットによりノマド、二拠点居住が現実的になった。

SHARES ラグーナ蒲郡の宿泊も可能な「casa cago」

インターネットが発達すると場所の優位性が消えてどこにいても仕事ができて、住む場所も自由になるとインターネット黎明期から言われていたが、通信用のアプリやスマートフォンなどのデバイスのなどのクオリティが上がったことにより本格的にノマドと言われるライフスタイルが可能になった。場所や土地、国などは優位性というよりもそれぞれの個性が表れてきたことと、移動のコストが飛躍的に下がったことで二拠点居住も現実的になり取り入れる人も増えた。

冬は東京の丸の内で証券マンとして働く人が、夏は暑さの厳しい東京から北海道や長野などの避暑地で遠隔で仕事をしたり、子育てしながら自宅でITやデザインの仕事を受託して、打ち合わせのときだけ会社に出向くフリーランサーだったりと働き方と住む場所は多様になった。

そう言ったノマドや二拠点居住にsnow peak(スノーピーク)のモバイルハウスなどは相性が良い。

モノを所有することより体験するコトへの関心が増えた。

若年層の所得が減っていることもあるが、モノを買って所有するよりもより良い体験を重視する人が増えている。多くの人はモノを買う満足感よりも、キャンプや旅行などを経験することに喜びを得ることに気付いた。

買っても休日しか乗らない車や長期間ローンで買ういる時間の少ない住居を所有するより、SNSで知った絶景に行ったり、家族で過ごす時間をキャンプなどのアクティビティで充実させたりすることに関心が増えるのは当然のことかもしれない。

そして所有しない人たちが所有するモノは、何か素晴らしいものを体験するためのツールだ。だから使い方でいかようにもなる「小屋」が人気なのかも知れない。

大きなものへのリスクを感じる人が増えた。

上記の所有に関する価値観の変化ともう一つ、大きなものへのリスクを感じる人が増えた。特に2011年の東日本大震災、いわゆる3.11以降明らかに変わった。大きな津波に飲まれる街、制御不能に陥る原発など、大きなものは個人個人はコントロールできない。

多くの人の専門家が関わり作られう大きなことに比べて、小さいことは個人で把握がしやすく、コミットしやすい。数千万円程以上する住居を買ってリスクになるよりも、数百万~2,000万円程度の住居を買って、浮いたお金をライフスタイルを充実させるためだったり、二拠点居住など住み方を工夫するなど賢い選択とも言える。

YADOKARI」の代表であるさわだ氏も3.11以前の価値観に違和感を覚え、そのオルタナティブとしての小さい家、「タイニーハウス」の情報を発信し始めている。

賢い消費者が増えた。

一般の人がインターネットを使い、例えば北欧などにある夏の休暇小屋などの存在を知って、皆が数千万円するマイホームを手にすることが普通ではなくなり、多様な住まいのあり方を探すことがでできる時代になった。また、家電の比較サイトほどではないにしても、数多くの住宅メーカーや工務店、ホームビルダーを比較できるようになり、自分が払うことのできる身の丈にあった良い住居を手に入れることが可能だ。

これは決してケチになった訳ではなく、余剰のお金でより良いライフスタイルを送りたいという現れだ。自分のライフスタイル全体で物事を考える賢い消費者は確実に増えている。そういう消費者にとって小屋やモバイルハウスは魅力的に映る。

そもそも小屋は普遍的なテーマである。

ヴィトラ・キャンパスにあるレンゾ・ピアノの最小限住居

小屋やモバイルハウス、タイニーハウスは最近開発された概念ではなく、古くは日本の茶室だったり、モンゴルの遊牧民のパオだったりともともとあるものだ。さらにはル・コルビュジュエやレンゾ・ピアノ、増沢洵など有名な建築家も最小限住居の作品を残している。特に邸宅であるサヴォア邸やインドの都市計画まで手がけたル・コルビュジュエは、自身と妻のために「カップ・マルタンの小屋」(結果的に終の住処となった)を建ててコート・ダジュールの海を楽しんでいた。

そもそも小屋やモバイルハウス、タイニーハウスは最小限住居として普遍的な存在であり、多くの人が思考するテーマである。

 

3.11以降だけで見ても家への価値観が大きく変わり、オルタナティブとして小屋やモバイルハウス、タイニーハウスが注目され始めたが、ただの流行りではないことがわかるだろうか。もちろん全ての人にとって正解ではないだろうが、選択肢の一つだったり、本当に必要なものは何かということを掘り下げてみたりするには最適なのだと思う。

皆さんは小屋やモバイルハウス、タイニーハウスでどのようなライフスタイルを想像しますか?恐らく、ユニークでおもしろいと感じるだろう。

#casa 編集部

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