世界最大規模の国際家具見本市ミラノサローネ・ミラノデザインウィークを10倍楽しむ9つの方法!

毎年4月に開催され、世界中から人が集まるミラノサローネ(正式名称 : Salone del Mobile.Milano)と、連動しておこなわるミラノデザインウィークはミラノの街全体をデザイン一色に染める。本会場のフィエラと、市内に点在するフォーリ・サローネと呼ばれるサテライト的な会場群に分かれてともに盛り上がる。

そんなデザインの祭典ミラノサローネ・ミラノデザインウィークを10倍楽しむ8つの方法を紹介する。

早い時期に宿泊場所を確保する

まずは、ミラノに行く前の段階から。ミラノサローネの会期中はミラノ市内のホテルは世界中から人が押し寄せるため空室が極端になくなり、ホテルの値段が高騰する。会期直前の3月になると安いところで1泊¥20,000にもなる。

行くと決めたら前年の早い段階でホテルを確保しておいた方が宿泊費を抑えることができる。また、#casa 編集部が今回利用したAirbnb、いわゆる民泊を利用するのも賢い選択だ。

事前にネットでチケットを購入する

チケットの購入が必要なフィエラ本会場は、商談の場である見本市はインテリア業界の関係者である必要があり、当日登録とチケット購入で非常に混み合う。そのため、事前にインターネットで登録とチケット購入した方が当日スムーズに会場内に入ることができる。

参考 : http://www.milanosalone.com/ticket/

インターネットとガイドブックで事前調査

フォーリ・サローネは、それほど広くないミラノ市内であっても大きく色々な地区に分かれている。効率良く見て回るためには自分の見たいデザイナーの作品やインテリアブランドがどこに展示されているのか把握する必要がある。

事前に見たい展示のデザイナーやインテリアブランドのWEBサイトで展示場所をチェックしよう。また、「INTERNI」と言う雑誌が発行するガイドブックや、先日紹介した「DESIGNART(デザイナート)」発起人の一人である青木昭夫氏が主宰する「MIRU DESIGN」 が配布するMilan Design Week Mapなどがミラノデザインウィークの大枠を把握するには非常に役に立つ。

SNSで最新情報をチェック

だいたいの大枠を掴んで好きな作品を見たら次はどこへ行ったらいいの?となる人も多いだろう。確かにトルトーナ地区などはレクサスなど大掛かりな展示がおもしろく、見ていて飽きないし、新進気鋭のデザイナーの作品が多いので間違いない。ただ、ミラノデザインウィーク自体が巨大過ぎて全てを把握するのは困難だ。

そんな時はSNSで雑誌「モダンリビング」のアカウントをフォローすると良い。会期中の早い段階で訪れたくなる展示が網羅され、行ってみようと思わせる。「Milano Salone Description」も確かな情報を教えてくれる。

フォーリ・サローネで若手デザイナーの作品をチェック

常におもしろい展示やイベントが開かれるフォーリ・サローネは、若手デザイナーの発掘の場所でもある。あの佐藤オオキ率いるnendoも日本でこそ有名だったが、本当に世界的なデザイナーとして認知されたのはここからだった。そう言った意味で本会場以上に重要な場所である。

毎年最も好評なのは、いつも新進気鋭のデザイナーたちの発表の場になっていて、今年吉岡徳仁の大規模なインスタレーションが展示されたトルトーナ地区。「bud brand(バッドブランド)」もトルトーナ地区のsuper studioに出展している。

あの有名デザイナーに会えるかも

ミラノサローネ期間中は多くの有名デザイナーも訪れる。#casa 編集部はまだ出会っていないのだが、インテリアブランドのコラボレーターとして招かれ、ミラノサローネで新作を発表したデザイナーなどはその店舗や本会場にいることもあり、タイミングが良ければ深澤直人やジャスパー・モリソン、フィリップ・スタルクにも会えるかも知れない。

市内のインテリアショップを巡る

会期中、ミラノ市内のインテリアショップは色々なイベントが催されている。「INTERNI」のフラッグが掲げられている場所が目印。庭や店先にインスタレーションがあったり、飲み物を配ったりと普段とは異なる展示やレセプションパーティーなどが開かれ、いかにも「ミラノに来た」という感じがする。

フィエラ本会場は事前にマップで把握

ミラノサローネ本会場であるフィエラは、東京ビッグサイトよりもはるかに広く、2017年は6日間の会期中に世界165ヶ国、34万人が訪れた。そんな広大で混雑している本会場は、1日で全て見て回るのはほぼ不可能だ。そして、効率良く回らないと見たいものも見ることができない。

そこでミラノサローネの公式サイトからダウンロードできるPDFのパンフレットで、事前にどこに自分が興味あるブランドがあるか把握してルートを決めて置くことをオススメする。それでも巨大な美術館を訪れるように疲れるので適度に休憩を入れる必要もある。あまり「コレを見なきゃ、アレを見なきゃ」と、気を張った状態だと集中力が切れてしまので要注意だ。

訪れるだけでなく出展してみる

ミラノサローネは日本の若いデザイナーは自分の力を試してみたいだろうし、企業としてはプロダクトのPRやブランディングとして恰好の場所で、訪れるだけでなく出展してみたいと誰もが思うだろう。高額な出展費用に滞在費、業務を空けてのミラノ渡航などネックになることも多いが得られる利益や体験は自分の楽しみ方次第だ。

例えば「bud brand(バッドブランド)」は審査は厳しいが、それを越えたらsuper studioという一等地に出展することができるので、やってみる価値はある。

参考 : http://www.bud-brand.com

 

世界最大規模の国際家具見本市であるミラノサローネ・ミラノデザインウィークは、世界中で最も注目されているイベントの一つと言っていい。世界最先端のデザインとそこに集まる人たちの熱気を、是非自分の目で確かめて欲しいと思う。