フォーリ・サローネで訪れたいブレラ地区「10 Corso Como(ディエチ・コルソ・コモ)」

ミラノサローネ期間中に訪れたいのがフォーリ・サローネ(アウトオブサローネ)の中でも、bud brand(バッドブランド)も出展したSuperStudioもあるトルトーナ地区と、あともう一つはブレラ地区だろう。ブレラ地区の中でもガリバルディ門周辺コモ通りは、東京で言えば表参道や原宿のようにミラノの流行の情報基地という位置付けだ。

ミラノサローネやミラノコレクションの時期に関わらず普段からデザイン事務所、ファッション関係のセレクト・ショップなどが軒を連ねていて、ウィンドーショッピングが楽しい界隈である。

ミラノ・ファッションの発信基地「10 Corso Como(ディエチ・コルソ・コモ)」

コルソ通り10番地にあるのは、その住所がそのままショップの名前になった「10 Corso Como(ディエチ・コルソ・コモ)」。イタリア版「ELLE」や「Vogue」の編集者だったカルラ・ソッツァーニ氏が創り、今ではミラノ・ファッションの発信基地としてあまりにも有名。

また、ファッションだけでなくアートやデザイン、家具や雑貨、本や雑誌までありとあらゆるものが取り揃えられていて、ライフスタイルそのものがセレクトされている。一つの美術館のように一つ一つが美しく、観て、この空間を体験するだけでも楽しい。

左右にオープンテラスが気持ちいいカフェがある緑が豊かな中庭の空間を抜けてショップの中へ。中庭があるミラノの街の構造を活かした気持ちのいい空間だ。

コム・デ・ギャルソンやヨージ・ヤマモト、グッチなどのセレクトショップ

1階(現地のグラウンドフロアー)はコム・デ・ギャルソンやヨージ・ヤマモト、グッチなどのアパレルや雑貨のセレクトショップでハイセンスなミラノ・モードファッションを提案。売り場というよりはギャラリーと言った方がいいのではないかと思うほどアーティスティックなショップだ。

ミラノのファッションはパリやロンドンと異なり、差し色を入れるなど遊び心があるイメージだが、アメリカ人アーティストのクリス・ルスが作り出した空間は、その遊び心を空間にも取り入れられていておもしろいインテリアデザインになっている。

ファッションに合わせたユニークな家具もここでは空間にマッチ。

家具や本、雑誌にアートまで楽しめる空間が広がる

2階(現地の1F)は家具やアートが展示していて非常にユニークだ。

ミラノの古い建物をコンバージョンしている中にあるのは、モダンで遊び心があるいかにもミラノ的なデザイン。セレクトショップでありギャラリーでもあるため定期的に入れ替わり、世界に情報を発信し続けてくれている。

エットーレ・ソットサスのようなイタリアデザインと、どこか日本やアジアを感じさせるテクスチャーをまとった家具はなかなか興味深い。

10 Corso Comoはミラノの人気スポットにありながら、アートや家具の展示のためにゆったりとしたスペースを用意しているため、小さな美術館よりは広さもある分見応えもある。

世界中のファッションやアート、建築など多岐にわたる分野の本や雑誌を揃えているためここだけでも見るのに時間がかかりそうだ。とにかくセンスのある本がいっぱいで、草間彌生や宮島達男などのアーティストや安藤忠雄や隈研吾などの日本の本もかなりの種類を取り扱っている。

屋上はミラノ新市街のビル群を望む、また気持ちのいい空間が広がっている。周囲に比べて静かなこともあり都会のオアシスを感じさせる。椅子やテーブルが並んでいてパラソルなどもあるため、普段からレセプションパーティーやイベントなどを催しているのだろう。

 

ミラノサローネ自体ももちろん注目だが、デザインとファッションの街であるミラノ市内のショップも見逃せない。特に10 Corso Como はミラノモードの最新トレンドをチェックするには最適の場所だろう。

10 Corso Como – ディエチ・コルソ・コモ

営業時間 : 10:30~25:00
URL : http://www.10corsocomo.com
電話 : +39 02 2901 3581
住所 : Corso Como, 10, 20154 Milano, Italy