住宅用制振ダンパー evoltz(エヴォルツ)ドイツの「ビルシュタイン」の本社を訪ねる。

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ドイツ・デュッセルドルフから車で1時間ほどの距離にあるエナペタルという街には、メルセデスベンツやポルシェ、マツダなどの日本のメーカーまで様々なモデルに搭載されるダンパーを開発、製造する「ビルシュタイン」の本社がある。

今回、車用のダンパーとともに住宅用制振ダンパー evoltz(エヴォルツ)を製造する工場を訪ね、興味深いその製造過程を見学することができた。

世界のトップブランドが認める「ビルシュタイン」

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ビルシュタインの高圧ガス封入式ダンパーとして1954年に実用化され、1957年にメルセデス・ベンツに採用されたことをきっかけに、ポルシェやBMW、日本のメーカーではトヨタやマツダなどの主にフラッグシップに位置するラインナップに搭載されている。

例えばポルシェの911 GT2やメルセデス・ベンツのSクラスなど、世界的にトップレベルのブランド、製品が採用していることを考えるとそのクオリティの高さが伺える。

振動を制御するという発想がなぜ画期的か

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日本のように車が走る道はフラットなアスファルトの道になっているのに対して、ヨーロッパの街では中世から残る石畳の道が多くデコボコしている。

そういった場所を自動車がいかに乗り心地良く走ることができるか、といった視点がダンパーという振動を制御する装置を作り出した。

モータースポーツ用だけでなく、乗用車も快適に走行できるようにというのはすごく画期的だと思った。

住宅など自動車だけでなく様々なものに搭載されている

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ビルシュタインの高圧ガス封入式ダンパーが使われているのは車だけではない。

ヨーロッパの各都市で走るトラムや飛行機、大きな橋、そして、住宅用制振ダンパー evoltz(エヴォルツ)として住宅にも使われ始めた。

世界最高クラスの制振ダンパー  evoltz(エヴォルツ)

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今回、evoltz(エヴォルツ)の企画、開発を手掛けた千博産業株式会社の渥美幸久社長からもお話しを伺うことができた。

evoltz(エヴォルツ)は地震の揺れを軽減させて衝撃を和らげることで、住宅へのダメージを吸収する役目がある。

耐震だけでは住宅やそこに命や財産を守ることができるのか、という疑問から制振ダンパー evoltz(エヴォルツ)は生まれた。

その想いを実現するためには、ビルシュタイン社の技術は必要不可欠。

日本の住宅に世界最高品質のBILSTEINの技術を採り入れたいという千博産業の熱意が伝わり、世界最高クラスの技術を持つドイツ・ビルシュタイン社とコラボレーションすることができたそうだ。

 

ビルシュタイン社のスタッフ、千博産業株式会社の渥美幸久氏両者の話を聞くだけでも非常に興味深い。

次回はビルシュタイン社のダンパーを実際に製造、テストしている工場に潜入する。