casa amareに住む100年。和室を生かした「茶の湯を楽しむ」に住む家族の話。

「casa amare」の三×八間(5,46×14,56m)のプランでは、平均的な間取り加え、趣味の部屋や仕事の部屋など家族の個性に合わせたスペースを設けることもできます。

縁側や土間といった、〝内と外〟が繋がる空間構成もしやすいのがこのプラン。
今回はご両親のために和室に炉を切り、茶室スペースとして空間を利用したKさんにお話を伺ってきました。

きっかけは「親孝行」。趣味の空間を存分に生かした家造り。

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ーご両親のためにお家を建てられたようですが。

はい。僕は40代になったし両親も60代、「親孝行したいなと」考えていました。
ある日なんの気なしに「家でも建てる?」と両親に提案してみたところ、父は全く反応しませんでしたが、母の方がすぐさま反応して「いいわね!その代わり必ず茶室を作って欲しい!」と条件を提示してきました。

話を聞いていなかったような父も「頭金は用意してもいいが、月々の返済はお前が払え。最終的にはお前たちが、その家に住むだろう?」と。
家を建てる話はトントン拍子に進んでいきました。

日常生活に「風情」を取り入れた和の空間。

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ー「茶室」というのはまたユニークな提案ですね。

茶室といってもそんな本格的なものではないんですよ。笑
踏込畳・客畳・床前畳・道具畳・炉畳からなる一般的な四畳半です。
母曰く「基本的な約束事は守るけど、ざっくばらんに茶事をやりたい」とのことで、シンプルな茶室に仕上げました。

ー「茶室」つくりに拘った点はどこでしょうか?

母が唯一拘ったのが床柱です。木目が細かい霧島杉にしました。
あとは、玄関を入ってすぐの場所に土間を設けました。土と石灰と苦塩で固めた、伝統的な三和土にしました。
「ざっくばらんに」と母は言っていましたが、やはり「つくばい」を置かないわけにはいかないし、つくばいをタイルやコンクリートの上に置くような野暮なことはしたくなかった。

 

ーなりほど。確かに風情がなくなってしまいますもんね。

僕自身、お茶をやらないくせに、つくばいのあの形や、つくばいが醸し出す風情が昔から好きだったもので。笑

レイアウトが生きる「casa amare」の三×八間(5,46×14,56m)のプラン。

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ー雰囲気のあるレイアウトをされていますがどんな工夫をされたのでしょうか?

茶事では、小間の茶室で濃茶をいただき、広間で薄茶をいただくのですが、我が家にはさすがに広間としての茶室はありません。そこでリビングを広間にすることにしました。
和室に炉を切り、茶室に。あとは、和室にもともとあったスペースをさ道具を収納するスペースにしました。玄関脇には水屋を設け、さきほどお話したように土間につくばいをレイアウトしました。

 

ー賑やかそうですね。笑 お父様もご一緒にされるんですか?

茶事がはじまると、ぞろぞろリビングのほうにも皆さんがいらっしゃるので、父はそそくさと二階にあがり、読書をしています。笑

 

ーありがとうございました。

 

和室という一つの部屋を、趣味の部屋としても使用できる空間にしたKさん。そこにはご両親を想う優しさが込められていました。