casa建築家シリーズの五十嵐淳氏や長谷川豪氏も出展「HOUSE VISION 2」リポート後編。2016.08.17Wed

前回、反響の大きかった「HOUSE VISION」が、今年再び「HOUSE VISION 2」として開催されました。今回は、12種類の「家」が原寸大に再現された、ユニークなエキシビジョンです。リポート前編に引き続き、後半のリポートをどうぞ!

【「HOUSE VISION 」は企業と建築家/クリエイターとの協働によって、家のあり方を考えながら未来を具体化してみる試みです。経済の低迷・ストレス社会・少子高齢化など、現在の日本が抱える問題を解消してゆくようなそんな〝ポジティブな未来″がつまった、エキシビジョンです。
また今回、casa建築家シリーズの五十嵐淳氏や長谷川豪氏も出展。】

No.7 LIXIL ×坂茂氏の「凝縮と解放の家」。

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新技術を携えて「住」の先を見通すLIXILと、低コストで軽快な「家」を考える建築家・坂茂氏によるコラボレーション住宅。引き出せる寝室や、軽くて丈夫なPHPパネル(紙のハニカムボードを合板で挟んだもの。)を、建築の構造体にしているユニークな家。

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お風呂・トイレ・洗面・キッチンという生活スタイルの「コア」となる部分を凝縮したユニットを提案、水を上方に処理する画期的なシステムにより躯体から独立させた工事や、間取りの制限から解放された、自由な空間をレイアウトできる家です。シンプルな建築構造システムなので、住み手自身が簡単にWEBで広さや、間取り、見積もり計算できるのも「未来の住宅としてリアリティあるな〜」と感じました。

No.8 暑い中一休みができる西畠清順と隈研吾が提案する市松の「足水」。

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当日はすごく暑いこともあって、冷たい水に足を付けてリラックスできるこの足湯ならぬ足水は快適。市松模様に足水や緑が配置してあるのもオシャレ。〝オアシス″と呼ぶにふさわしい空間でした。会場にはAGF×長谷川豪氏による「煎」というカフェ空間もあり。きんと冷えたコーヒーで喉を潤すこともできます。

No.9 凸版印刷×日本デザインセンター原デザイン研究所による一きわ目を引く「木目の家」。

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「あれは何だ!?」と、遠目から見ても一きわ目を引くのが、凸版印刷×日本デザインセンター原デザイン研究所による「木目の家」。実はこの家すべて〝プリント″なんです!

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こちらの壁紙もプリント。凹凸は、質感コートを使って印刷された木目。肌触りもリアルに再現しています。また室内には、座るだけでストレスをチェックできるベンチも設置されていて、来場に人気を集めていました。なんでも、生体センサーが埋め込まれていて、座るだけで身体情報をスキャン。心拍の揺らぎや呼吸の変化解析しストレスを測定するそうです。自宅にいながらメンタルヘルスもチェックできる、環境や状態もスキャンできる家でした。

No.10 窓が進化して建築のような家具のようなスケールになったTOTOとYKK AP×五十嵐淳と藤森泰司による「内と外の間/家具と部屋の間」。

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casaシリーズの建築家、五十嵐淳氏と家具デザイナーの藤森泰司氏がTOTO、YKK APとコラボレーションした作品はトークセッションにも行ってきたので、後日レポートします。

No.11 TOYOTA×隈研吾氏が提案する、テントと家の間のような「グランド・サード・リビング」。

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電気でも、ガゾリンでも走り、ソーラー充電システムにより太陽光発電もできる省エネルギーのクルマ、プリウスPHV(プラグインハイブリッド)を電源に見立て、エネルギーインフラがない環境でも快適空間を展開できるという「ノマド家族」のような家。

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テントのようにみえるこの部屋(?)は、伸縮性に優れたファブリックと木材で作られた「家とテントの間のようなもの」だそう。隙間が「窓」の役割をしているそうです。

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「家族旅行」を「家族ごと移動」という言葉に置き換えたような提案の家。クルマを電源と考えると、これからのテクノロジー社会では移動手段以外の可能性も確かに感じられます。

No.12 カルチュア・コンビニエンス・クラブ×日本デザインセンター原デザイン研究所×中島信也氏によるVR空間を利用した「電波の屋根を持つ家」。

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会場の中でも来場者の興味を引きつけていたのが、こちらのVRゴーグルを使用した「電波の屋根を持つ家」。物理的な屋根ではなく電波の屋根(サービス)で家族はつながる時代になるのでは?という提案。

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遠方に暮らす家族と電波を使ったサービスを共有することで、親密につながることができたり、管理をすることができるというスマホを使った家族とのつながりを↑VRゴーグルを使ったVRの世界で表現されています。個人的には、VRの世界に没頭してからゴーグルを外すと、現実に戻される感じがなんとも言えない寂しさを感じてしまいました。家族や友人や大切な人とはバーチャルではなくリアルに接したいな〜。笑

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住宅展示だけではなく、多彩なゲストの対談が楽しめるトークセッションもあり、今回も充実した内容だった「HOUSE VISION 2」。

ARやVRといったテクノロジーを駆使した展示内容が幾つかあって時代の変化を感じつつ、建築の豊かさや、家族や人とのつながり、自然や環境との共存など、時代に左右されることのない普遍的な大切なものについても考えさせられるエキシビジョンでした。

次回の「HOUSE VISION 」は一体どんあものが登場するのでしょうか。そして、それまでに時代はどのように変化するのでしょうか。住宅の未来=人の未来に今後も目が離せません。