casa amareに住む100年。「家族みんなで勉強できる家」に住む家族の話。

子供が大きくなったことをきっかけに、それぞれ独立したスペースを設けながら、

フリースペースという従来の「家」にはなっかた間取りの発想を取り入れたSさん。

置き畳をレイアウトした、とてもユニークなそのフリースペースの活用法についてお話を伺ってみました。

workスペースを利用した〝新しい〟畳のある暮らし。

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ー「和室」ではなくworkスペースに畳を置くとユニークな発想ですね。

はい。そもそもの始まりは、畳の上でゴロゴロしてみたかっただけです。笑
単なる、気分だったので、本格的な和室や畳を敷き詰めることはやめました。一枚が琉球畳のサイズになった簡易の〝畳マット〟を9枚並べることにしたんです。そのもの自体は畳ですが我が家ではラグのように使ってます。目線が低くなるので子供とも同じ目線でくつろげますね。

 

ーリビングのような役割も果たしてるんですね。

はい。基本ノートパソコン一つでこなせる仕事しか持ち帰らないので、なんの気なしに畳の上であぐらをかいて仕事するようになったら、子供たちがマネをするようになって…確かに。今ではリビングのように家族が集る空間になっています。

 

「寺子屋」のある我が家。

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ーフリースペースは主にどのように使用されてるんですか?

大きくなった子供たちのためにそれぞれの独立したスペースを設けたのですが、子供たちは自分の部屋ではなく、畳の敷かれたフリースペースに教科書やらノートを持ち込んで宿題をしています。畳の上の座布団に座り、ローデーブルにノートを広げて勉強している子供たちの様子がまるで「寺子屋」だなと。私も仕事場として使いますし、なので我が家のフリースペースは「寺子屋」です。

 

ー面白いですね。他にはどんなことをされるんですか?

音楽鑑賞しょうか。笑
仕事をする時は音楽をかけるのですが、モーツァルトの音楽は集中力が増すらしいです。自分は勇壮なワーグナーが性には合ってるのですが、たまにロックもかけます。音楽セレクトは家族みんなから一任されています。子供達も楽しんで聞いているようでまるで、私がディスクジョッキーで家族がリスナーのようになってます。

 

家族が自然と集まるフリースペース。

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ーフリースペースでの仕事は捗りますか?

中学生になる長男がいるのですが、ある日、国語の教科書をぱらぱらめっくたら、村上春樹さんの「ノルウェーの森」が載っていまして、THE BEATLESの「Norwegian Wood」を聞きながら、仕事を一つかたずけた覚えがあります。

 

ー国語の教科書から連想するなんてなかなかないですよね?笑

「Norwegian Wood」の邦題は「ノルウェーの森」、「ノルウェー製の家具」とも言われています。個人的はどちらでも良いのですが、それよりも「Wood」の部分がなんの木を指しているかが気になってしまって。杉の木で家を建てたものですから、それが「杉」だったらいいなと。

おそらく、息子の教科書をめくることがなければ「Norwegian Wood」を引っ張りだすことも、仕事がそこまで捗るかもわからなかった。家にいながらにしてドラマチックな出来事です。笑
子供たちも独立したスペースがありながらここに集まるのは、木のぬくもりを感じながらリラックスして勉強に打ち込めるからなんでしょうね。フリースペースを作って本当に良かったなと思います。

 

ーありがとうございます。

 

フリースペースという、リビングとはまた違った意味をなす間取りで、家族が触れ合う場をもう一つプラスされたSさん邸。知的でありながら、堅苦しさを思わせない温かみのあるエピソードに包まれた空間。casa amareには100年たっても変わらない家族とのエピソードが生まれる家なのかもしれません。