「casa sole」が設置する太陽光発電と太陽光と世界のエネルギー事情

「太陽光発電」には、良いイメージがあるが、

いったいなにがいいのだろうか。

また、「太陽光発電」にシフトしないまま突き進んでいった場合は、日本は、地球はどうなっていくのだろうか。

 

石油輸入依存からの脱却が急務

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IEA(国際エネルギー機関)の調査によると、2005年の時点での、主要国の石油輸入依存度は、日本が99.9%、韓国100%、フランス98.8%、ドイツ97.2%、イタリア93.4%とおそるべき高率を示していた。比較的低いアメリカでも68.0%。これでは、主な原産国である中東の国々で今まで以上の紛争などが起きた場合、世界的な「石油恐慌」も起こり得る。

各国にとって「石油輸入依存からの脱却」は、差し迫った問題なのだ。

たとえ、紛争などが避けられたとしても、今のペースで化石燃料を消費し続けていけば、世界のエネルギー消費量の増加によって、約40年後には石油は底をつくと言われている。石油だけでなく、天然ガスも約60年後、石炭も200年後には枯渇してしまうだろうと予測されているのだ。

 

太陽光のもつ驚異的なエネルギー

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となれば、太陽光をはじめ、再生可能なエネルギーの開発は、日本だけではなく人類のとっての最優先課題となる。

なにしろ、太陽光は、世界の1年間の消費エネルギーを、1時間でまかなえるほどのエネルギーをもっていると言われている。たとえば地球上のあらゆる屋根の上にソーラーパネルを設置できたならば、化石燃料の枯渇も怖くない!と言えるほどのエネルギーを太陽光はもっているのだ。

日本をはじめ多くの先進国が、太陽光発電に積極的に取り組み始めたため、総発電量に対する再生可能エネルギーの割合は増加傾向にある。

2007年には、2.5%だった再生可能エネルギーの割合が(ちなみに、石油が40%、天然ガス20%、石炭27%、原子力11%となっている)、IEAの予測では、2030年までには8.6%まで上昇する見込みだ。さらに、石油メーカーのシェルでは、2060年には再生可能エネルギーの割合が、全体のエネルギーの65%に達するという明るい予測をしている。

65%はやや希望的観測にも思えるが、年々、再生可能エネルギーの割合が上がってきていることは間違いない。

そして、その中核となるのはやはり太陽光発電だ。

 

環境先進国ドイツから生まれた「パッシブハウス」という発想

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日本は先進国の中では比較的早くから太陽光発電に取り組んでおり、2004年までは太陽光発電の普及率が世界でトップだった。しかし、2005年からは、ドイツに抜かれている。それでも、日本でも2009年以降は急激に太陽光発電の普及率は上がっており、ドイツがそれを上回っているということは、ドイツでは太陽光発電がおそるべきスピードで普及しているということだろう。

環境先進国といわれるドイツでは、2002年に原子力エネルギーの利用を規制する法案が施行され、それにともなって新築住宅に新たな省エネ基準が設けられた。それはかなり厳しいものであり、これをクリアするために、ドイツでは「パッシブハウス」という考え方が主流となってきた。いわゆる「ゼロエネルギーハウス」「省エネ住宅」と言われるものだ。これは、住宅自体の断熱性、気密性を上げることで、冷暖房を極力必要としない家づくりを行うと同時に、従来型のエネルギーに頼らないことを志している。そこで太陽光発電がおおいに活用されているというわけだ。

日本でも、太陽光発電は非常に注目され、取り入れられてきた。

しかし、やや「高嶺の花」と見るむきもあった。が、casa soleのように標準装備の家が出てくると、普及は一気に進む。今はどこの家にもあり、エネルギー消費の点では大敵ともいえるエアコンもそうだった。かつては、奮発して購入し工事日を決めて取り付けるものだったが、今はこじんまりとしたアパートであっても、エアコンは標準装備になっている場合が多い。

いずれは太陽光発電もそういう「あって当たり前」ものになっていくのではないだろうか。

 

太陽光発電標準装備。

これが普及してくれば、日本も再びドイツに肩を並べる環境先進国になるだろう。そして、それは地球規模の環境問題にとってもいい影響を与えるに違いない。